見出し画像

映画『ハイ・フィデリティ』(2000年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:ハイ・フィデリティ
原題:High Fidelity
製作年:2000年 アメリカ
監督:スティーヴン・フリアーズ

映画『ハイ・フィデリティ』は、

中古レコード店を経営する30代の音楽オタクの独身男性が、同棲中の彼女にフラれたことを機に「自分の何が問題だったのか」を考えるコメディです。

原作はニック・ホーンヴィのベストセラー小説。ロックやポップスの音楽ネタに絡めながら浮き彫りになってくる”男の本音”とはー。

キャスト

・ジョン・キューザック(ロブ・ゴードン)
中古レコード店「チャンピオンシップ・ヴァイナル」の店主 30代独身

・イーベン・ヤイレ(ローラ)
ロブと同棲中の恋人 弁護士

・ジャック・ブラック(バリー)
ロブのレコード店のアルバイト店員 音楽の知識のない客にも毒づくほど口が悪い

・トッド・ルイーゾ(ディック)
ロブのレコード店のアルバイト店員 寡黙な性格

・リサ・ボネット(マリー)
ロブがお気に入りの黒人シンガー

・キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(チャーリー)
ロブの元カノ 大学時代に交際

・ジョーン・キューザック(リズ)

ローラの弁護士仲間 ロブとも旧知の仲

・ティム・ロビンス(イアン)
ロブの部屋の上階に住んでいたアーチスト いつのまにかローラと接近

・リリ・テイラー(サラ)
ロブの元カノ

・ブルース・スプリングスティーン(本人役)

映画『ハイ・フィデリティ』の見どころと感想

中古レコード店を経営するロブ。ある日突然、同棲中の恋人ローラが家を出て行ってしまいます。何が原因だったのか考え始めたロブは、自宅にある大量のレコードコレクションを整理しながら「自分が経験した辛い失恋ベスト5」を振り返ります。

そんなある日、共通の知人であるリズからローラが出て行った原因を聞かされます。ロブは失意のまま過去の恋人たちに「自分の何がいけなかったか」を訪ねまわります。

中学時代の初恋アリソン、高校時代の優等生ペニー、大学時代の高根の花チャーリー、チャーリーとの失恋の傷を埋めるだけの関係だったサラ。

彼女たちの話を聞きながらローラへの思いが募るロブ。しかし、ロブはライブハウスで出会ったマリーに惹かれるようになっており、一方のローラもイアンと暮らし始めー。

評)あの頃を思い出し、あの頃ではないのだと気づかせてくれる音楽の力

「自分が経験した辛い失恋ベスト5」って、バカですよね。バカカワイイ。
こんな風になんでもベスト5を考えて、そこにハマる音楽をチョイスするロブ。笑えます。

で、元カノたちを訪ねまわりながら、当時好きだった音楽を思い出すのですが、音楽が当時を思い出させるとともに「ああ、もうあの頃じゃないんだ」を気づかせるのです。

この映画のインタビューでキューザックが「僕が16-17歳の頃好きだった曲は、25歳で一度パワーを失い、28歳で意味が変わってきた」と答えています。

これ、わかります。

ロブはケミカル・ブラザーズ、ジョーン・ジェット、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの音楽、そしてカメオ出演のブルース・スプリングスティーンからアドバイスをもらい、「女性に幻想を抱かない」というめちゃくちゃ重要なことに気づくのです。

キューザック自身も脚本を手掛けたという赤裸々な男の本音と、音楽の小ネタ(ステーヴィー・ワンダーの”I Just Called to Say I Love You”を娘のために買いに来た中年男性を罵倒するジャック・ブラウン!)が満載。

数パターンのボコられシーンを見せるティム・ロビンス、セレブ化した元カノのキャサリン・ゼタ=ジョーンズ、デンマーク出身のイーベン・ヤイレのナチュラルな魅力、そして痛烈なダメ出しを食らわせる実姉ジョーン・キューザック(リズ)など、見どころもたっぷりの映画『ハイ・フィデリティ』、ぜひ。

*2020年に主人公を女性(ゾーイ・クラヴィッツ主演)にしたドラマも制作されています。


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?