映画『恋愛適齢期』(2003年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『恋愛適齢期』は、
若い女性ばかりと付き合う独身富豪の男性と、人気劇作家の女性との大人のラブコメディです。
富豪男性ハリーをジャック・ニコルソン、50代後半の魅力ある女性エリカをダイアン・キートンが演じます。舞台の中心となるエリカの別荘のインテリアや音楽も素敵な映画です。
キャスト
・ジャック・ニコルソン(ハリー・サンボーン)
音楽業界で大きな力を持つ実業家 結婚歴はなく63歳になった今も「付き合う女性は30歳以下だけ」と豪語する
・ダイアン・キートン(エリカ・バリー)
劇作家として成功した女性 離婚した夫との間に一人の娘がいる
・キアヌ・リーブス(ジュリアン・マーサー)
医師 ハリーが心臓発作で病院に運ばれた際に、付き添ってきたエリカに一目ぼれする
・フランシス・マクドーマンド(ゾーイ)
エリカの妹 姉のよき理解者
・アマンダ・ピート(マリン)
エリカの娘 ハリーの恋人
映画『恋愛適齢期』の見どころと感想
若い恋人マリンに誘われて別荘を訪れたハリー。さっそくプールにでも入ってイチャイチャしようかなー、とズボンを脱いだところでマリンの母エリカとその妹ゾーイと鉢合わせ。
娘の恋人がオッサンー、という緊張した空気の中、4人での夕食を済ませた後、ハリーが急に心臓発作を起こし救急車で病院に。
しばらく療養が必要となったハリーを仕方なく別荘に迎えたエリカはしぶしぶお世話をすることになります。(娘も妹も「仕事があるからー」と帰宅、派遣された看護師はハリーが拒否!)
はじめはギクシャクしていた二人ですが、一緒に過ごすうちに次第に惹かれあっていきます。
しかし、ハリーの主治医ジュリアンもエリカにアプローチしー。
評)中年クライシスに効く 傷つくことも自分の人生
「エリカが二人の男性の間で揺れる」一応はそういう流れにはなっていますが、エリカがひかれているのは間違いなくハリーです。「どう考えてもジャック・ニコルソンよりも、キアヌ・リーブスでしょ」という個人的感想はさておき、見どころをご紹介しましょう。
ジャック・ニコルソン演じるハリーは「付き合うのは30歳以下」なんてことを言っていますが、あっちのほうは衰えかかっておりバイアグラを服用しています。しかも心臓にも問題アリ。自分がモテモテなのはお金の力とわかってはいるようで、心の奥には孤独を抱えています。
一方、エリカも仕事では成功していますが、離婚後、恋愛からは遠ざかっています。
いわゆる「中年クライシス」の状態。不幸な人生じゃないけど「このまま終わってしまうのかなー」という気持ち。50歳近くなるとだんだん分かってきますね。恋愛にも消極的になるし、恋愛がこのクライシスをより悲劇的なものにしてしまうかもしれない。
しかし、エリカはやります! ハリーと久々のSEXの後で嬉し泣きをし、ハリーが別の女性と食事をしているのを見かけた後も涙でハリーに詰め寄ります! まさに「好きが止まらない」状態。
エリカはその勢いのまま、自分たちの話を下書きにした舞台の脚本を書きあげます。傷つくこともいとわず、いや、「傷つくことも自分の人生」として受け入れる覚悟を決めたエリカは、本当の自分の人生を歩んでいくんですね。
エリカとハリーが二人で海辺を散歩するシーンや、同じ家に居ながらメールでやり取りするシーンもいいんですが、私の一番お気に入りはゾーイ(フランシス・マクドーマンド)が市場で買い物をしているときにジュリアン(キアヌ・リーブス)を見かけ、エリカの家に連れていき3人で食事をするシーン。
ここで流れている曲は、Maroon5の『Sunday Morning』
きれいな映像と音楽が見事にマッチしていて、ここにいないジャック・ニコルソンには悪いけど、最高の景色です。キアヌったら、ホントにカッコイイ。
元気を取り戻したい大人にお勧めの恋愛映画はいかがですか。