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映画『リーディングハウス』(2017年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:リーディングハウス
原題:Madam Yankelova's Fine Literature Club
製作年:2017年 イスラエル
監督:ギラッド・エミリオ・シェンカル

映画『リーディングハウス』は、

週1で開かれるとある文学クラブの実態を描く異色サスペンスホラーです。
エイジズムやルッキズムを女性主権の世界で描くシニカルでブラックな仕立てが見どころの1本です。

キャスト

・ケレン・モル(ソフィー)
ヤンケロヴァ夫人が主催する文学クラブの会員 中年女性

・アニア・バクスタイン(ローラ)
同クラブの若い会員

・ハンナ・ラースロー(ハナ)
同クラブの会員 現在は清掃係

・ラツィア・イスラエリ(ラツィア・ハーラリ)
同クラブの幹部

・イフタフ・クライン(ヨセフ)
あることが目的でソフィーに近づく男性

映画『リーディングハウス』の見どころと感想

(C)Quotes from the story “The Mrs. And the peddler” by Shmuel Yosef Agnon from 'Smoch ve'nire’ publisher shaken 1950. All rights of the story “The Mrs. and The Peddler” reserves to Shoken publishers

ヤンケロヴァ夫人宅で毎週開催される文学クラブ。会員のソフィーは同クラブの清掃係ハナととに、この日もクラブに同伴する男性を探していました。

すでに中年に差し掛かったソフィーのナンパは難航。「これから行くパーティには若い女性がたくさんいる」と騙し、1人の男性をクラブに同伴します。

入口で写真を撮り席に着く会員と同伴者たち。会の終盤にはこの日最もイケてる男性を連れてきた会員を発表。この日はソフィーが99回目の表彰を手にします。100回を達成すれば殿堂入りに。しかし、ここのところ表彰から遠ざかっていたソフィーは清掃係への転籍を促されていました。

なんとしても100回目の受賞をー、と焦るソフィー。そんなソフィーの目の前に若い魅力的な男性ヨセフが現れます。ヨセフはソフィーに好意を示し、男子禁制の寮にまで押しかけてきます。そしてあの文学クラブへも興味を示しー。

評)女性主権の世界でもー、というシニカルでブラックな世界

ネタバレ禁で。

見るからに年増なヒロイン。冒頭のナンパのシーンでも「ババアじゃねぇかよっ!」とキッツイ一言を浴び撃沈。クラブでもここ5年は若いローラばかりが表彰され、ソフィーは肩たたきにあっています。少しでも若さを取り戻そうとシワ取りの注射を買い求めようとするソフィーに、男性店主は「アンタはもう手遅れだ」と。

こうした露骨なエイジズムとルッキズムまみれの映画です。

で、そんな映画のどこが面白いのか、なんですが、女性主権の女性だけの世界でも若さや外見を重視する価値観が変わらないこと、なんなら酷くなっている、という皮肉なんですね、この映画の世界は。

あまりなじみのないイスラエル映画。ちょっとゴシックホラー的な絵作りと、残虐シーンはなくともそれとわかるブラックな描写がけっこう効いています。

映画『リーディングハウス』 ネタバレなしでお楽しみください。

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