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映画『フローズン・グラウンド』(2013年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:フローズン・グラウンド
原題:THE FROZEN GROUND
製作年:2013年 アメリカ
監督:スコット・ウォーカー

映画『フローズン・グラウンド』は、

1980年代のアメリカ、アラスカ州で実際に起きた連続猟奇殺人事件を映画化した作品です。

アラスカの荒野で「人間狩り」を繰り返す殺人鬼をジョン・キューザックが、それを追う刑事をニコラス・ケイジが好演。ニコラス・ケイジの良さを再確認できる映画です。

キャスト

・ニコラス・ケイジ (ジャック・ハルコム)
事件を追う巡査部長

・ジョン・キューザック (ロバート・ハンセン)
連続猟奇殺人犯

・ヴァネッサ・ハジェンズ(シンディ・ポールソン) 
誘拐監禁から逃れた娼婦

・ラダ・ミッチェル(アリー・ハルコム)
ジャックの妻

映画『フローズン・グラウンド』の見どころと感想

(C)2012 GEORGIA FILM FUND FIVE, LLC


1983年アラスカ州アンカレッジ。
モーテルの1室で手錠をかけられて拘束されていた若い娼婦シンディが警察に保護されます。シンディはロバート・ハンセンという男性の犯行と証言しますが、ハンセンは地元でパン屋を経営する善良市民。ヤク中の娼婦の証言はあてにならないと警察は無視します。

が、同じころ身元不明の若い女性の惨殺死体が発見され、捜査に乗り出したジャック。ジャックは一連の事件が同一犯による連続殺人であり、ハンセンが犯人ではないかと疑うがー。

評)ニコラス・ケイジの良さを再確認できる、かもしれない映画

スジだけ読むとナンのことはない映画に思えますし、ニコラス・ケイジだしー、と侮ってはいけません。連続猟奇殺人の割には盛り上がりに欠ける印象はありますが、それは「実話をもとに」変な脚色をしていないがゆえでしょう。

実際の事件では24人もの女性を誘拐監禁した残虐な殺人鬼も表向きは善良な市民。保守的で偏見にまみれた警察は犯罪の貴重な証言者を信用せず、事件の捜査もずさんそのもの。ヴァネッサ・アン・ハジェンズ演じるシンディの悲惨な生い立ちと生き様は、閉塞的な社会が生み出した闇でもあるのです。

で、その闇につけこむ連続猟奇殺人。性的暴行を繰り返した後、アラスカの雪原で狩りに見立てて射殺するという方法の凄惨さ。これを表情一つ変えることなくジョン・キューザックがやっちまうんですよ。

そして、ニコラス・ケイジの登場となるわけですが、ニコラス演じるジャックは退職か転勤か、ともかくアラスカ州警を離れようとしていたわけです。が、こんな大事件を放っておくわかにはいかない。貴重な証人シンディのことも気になってしょうがない。

ちゃんとシリアスをキープしつつ、完全無欠ではないいつものニコラス・ケイジ。いや、それでいいんだニコラス・ケイジ。これをキープしようニコラス・ケイジ。

という、ニコラス・ケイジの良さを再確認できる、かもしれない映画です。ぜひ。



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