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映画『女王陛下のお気に入り』(2018年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:女王陛下のお気に入り
原題:The Favourite
製作年:2018年 イギリス・アイルランド・アメリカ
監督 :
ヨルゴス・ランティモス

映画『女王陛下のお気に入り』は、

18世紀初頭のイングランドを舞台に、アン女王と2人の側近女性の愛憎をコミカルに描いた宮廷ドラマです。女王を演じたオリビア・コールマンのオスカー受賞のほか、各映画賞で受賞・ノミネートを受けた主演の3女優の名競演が見ものの1本です。

キャスト

・オリヴィア・コールマン(アン女王)
イングランド女王

・レイチェル・ワイズ(マールバラ公爵夫人サラ)
女王の寵愛を受ける女官 

・エマ・ストーン(アビゲイル・メイシャム)
サラの親戚 女中として宮廷入り

・ニコラス・ホルト(ロバート・ハーレー)
政治家

・ジョー・アルウィン(サミュエル・マサム大佐)
政治家 アビゲイルと結婚

・マーク・ゲイティス(マールバラ公爵ジョン)
サラの夫

映画『女王陛下のお気に入り』の見どころと感想

(C)2018 Twentieth Century Fox

18世紀初頭、フランスとのスペイン継承戦さなかのイングランド。健康状態の思わしくないアン女王に変わって親友で側近のサラが実権を握っていました。そこにサラの親戚アビゲイルが女中として宮廷入りします。

ある日、痛風に苦しむアン女王に薬草を塗布するアビゲイル。これを勝手な行為と叱責し鞭打ちの罰を与えるサラですが、女王の痛みが和らいだことを知り中止させます。そしてアビゲイルは女官に昇進。

そんなある日、偶然女王の寝室で女王とサラがキスをしているところを目撃したアビゲイル。秘密を握ったアビゲイルはしたたかに野心をたぎらせー。

評)エマ・ストーンの”してやったり!”

登場人物も大筋もほぼ史実に基づくこの映画。ストーリーの中心はもちろん女王です。晩年はかなりの肥満体型であったことや、自己免疫疾患の一種が原因で健康な出産ができなかったこと、その代わりのようにウサギを可愛がっていたというエピソードが映画にも登場します。

肥満と痛風で動くのもままならず精神的にも不安定。そんな女王を支える親友(兼女官)のサラですが、メイクした女王の顔を「なにそれ、アナグマみたい」と指摘したり、結構あたりがキツイ。そこに割って入るのが新入り女中のアビゲイル。最初は素朴に可愛らしく登場するんですが、秘めた野心はなかなかのもの。

エマ・ストーンのあの大きな目が、男たちを手懐け、女王オリビア・コールマンを手玉に取り、先輩女官レイチェル・ワイズを追い落としていきます。まさにしてやったり。

映画賞では主演はオリビア、エマとレイチェルは助演という形になっていますが、これは3人ともが主演といっていいでしょう。その中でもお見事だったのが腹黒アビゲイルのエマ・ストーン。『ラ・ラ・ランド』のひたむきなヒロインよりも断然見ごたえありです。

映画『女王陛下のお気に入り』は3女優の名競演のほか、当時の世界観を見事に表現した衣装と美術、そして貴族や政治家のお下劣な姿まで、見どころたっぷりです。ぜひ。


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