カスの利き酒ごっこ 〜焼酎+α編〜
こんにちは。freedmanです。
ネット記事によくある軽妙な導入トークの代わりに、これを読んでください。
もちろん読まなくてもよいですが、その場合は我々の酒に対するスタンスには覚悟をしておいた方がいいと思います。
では、始めましょう。
選手一覧
左から、
JIMBEAM ウイスキー 40度
JIMBEAM APPLE ウイスキー 32.5度
十勝ぶどう液 ぶどうの液 0度
十勝無敗 本格焼酎(麦) 25度
ナキウサギ 単式蒸留焼酎(蕎麦) 25度
ぱんぱか 本格焼酎(小麦) 25度
です。
断っておきますと、この通し番号は飲んだ順番ではなく、当時の場当たり的な並び順にすぎません。我々は飲む順番通りに卓上に並べる知性を持ち合わせていません。
評価者(気取り)一覧
freedman(f)
酔って吐く条件が少しづつ明らかになってきた。
一人で酒を飲まない。
S君(S)
冷蔵庫の中に液体ばかりが入っている。
一人で酒を飲む。
なお両者ともに味覚のセンスは不足気味です。
飲酒スタート
といいつつ、初手はぶどう液です。酔う前に味わいたかったので。
十勝ぶどう液
開封。パッケージについてきた説明書によると果肉入りとのこと。そのまま注げば上澄みが、振ればジューシー。炭酸水やお酒で割ってもおいしい。
まずはストレートでいきます。余談ですが、このとき私は自販機で得た紙コップを再利用していました。
(f)サツマイモの匂いがする
(S)まさか 自販機で買ったバニラオレの匂いだろ
(S)する!
待ってください。我々は素面です。しかしどうにもサツマイモの匂い、というか焼き芋の匂いがします。違うコップで同じ結論に至ったので、これは純然たるぶどう液の匂いです。
恐れを抱きつつ飲んでみます。
(f)ちゃんとぶどうの味がして頭が混乱する
(S)後味はサツマイモ
これは一体どういう事でしょうか。嗅覚と味覚が交互で「サツマイモ→ぶどう→サツマイモ」を訴えかけてきます。
現場の判断では、アントシアニン的な色素の匂いなのではないかと結論付けました。実際のところは不明のままです。有識者を求めています。
次に果肉を躍らせるべく振ってから飲んでみましょう。
(f)サツマイモ
サツマイモです。味はぶどう。
炭酸水割。
(f)予想通り
炭酸の入ったサツマイモフレーバーのぶどうジュースです。
三ツ矢サイダー割。
(f)メロンソーダフロート
(S)違うけど言いたいことはわかる 嘘の匂いがする
メロンソーダフロートは流石に理解されませんでしたが、S君は「嘘をつかれている感覚だけある」などと理解しがたい発言を繰り返していたので同罪だと思います。
よくよく聞いてみれば、ぶどう液ではなく三ツ矢サイダーが嘘の元凶らしいです。メロンソーダのメロン香料は嘘のメロンですが、三ツ矢サイダーも同様だった、という理屈のようです。
現場からは以上です。
最初は匂いで面食らいましたが、ぶどう液はとてもおいしかったです。かなり良いスタートが切れました。満を持して、さほろ酒造の焼酎たちへ手を伸ばします。
うお、すごい。開けただけで感謝を述べてきた酒は初めてです。この時点で期待は相当なものになりました。大幅加点。
シールが剥がしにくいです。中古本屋かと思いました。大幅減点。
開封に少々もたつきましたが、飲んでいきましょう。
十勝無敗
利き酒ごっこを自称していながら、ぶどう液レビューがメインコンテンツであることが、これからわかると思います。
ということで十勝無敗。麦と麦麴を使用した本格焼酎だそうです。
(f)帰ってきてしまった この匂いに
さっきまでの、毒素が一切ない飲料を飲んでいたところから急に現実に戻されました。
まずはストレート。
(f)25度はストレートでぐいっと飲むものではない
(S)舐める程度で飲むもんだよね
次いでロック。
(f)わかんねーわ そっちはどうですか
(S)どうもこうもねえよ
はい。
ナキウサギ
世にも珍しい、蕎麦を使った焼酎。いえ、世にも珍しいものかは判断できません。私の常識の中には、蕎麦を使用した焼酎はこれまで存在していませんでした、というのが正しい文言です。
ちなみに私はそばにアレルギーがある可能性があるので、飲むのは少しだけにしました。
(f)
(S)
ぱんぱか
十勝無敗は麦でしたが、こちらは小麦。その違いを、我々は感じ取ることができるのでしょうか。
(f)なんかアルコール以外の匂いしない?
(S)? ??
黙って飲みます。
(f)口当たりが優しい こういうのを丸いって言うのかな
(S)飲みやすい感じはある
サイダーを混ぜます。
(f)安酒の味になった 悪いところしか残ってない
もう終わりかもしれません。記事ではなく、我々が。
JIMBEAM
手ごろなウイスキーの代名詞とも呼べる蒸留酒です。インターネットの民には某目線ブロガーが記憶に新しいでしょうか。
また、以前トップバリュのウイスキーを飲んだことがあるため、比較対象としても非常に興味深いものでもあります。
(f)トップバリュのウイスキーと同じ匂いがする
(S)分からん
ウイスキーの偉い人に怒られるかもしれません。
飲んでみます。
(f)牛舎
(f)触れ合えるタイプの牧場で買える草の餌の匂い
ウイスキーの偉い人に怒られそうです。
ロックにしてみます。
(f)何らかの獣がいる
ウイスキーの偉い人に怒られて来ようと思います。
JIMBEAM APPLE
S君の実家で、成人祝いとして飲んだ酒がこれだったそうです。これ以上の話は身バレの可能性があるので伏せておきます。
まずは匂いを確かめてみました。
(f)リンゴの匂いがするね
(f)リンゴ味の歯磨き粉の匂い
(f)フッ素多め
幼少期にしか通っていなかった歯科を思い出しました。
ところで、旅館とかに置いてあるバナナフレーバーの歯磨き粉、おいしすぎませんか? 子供がパンに塗って食べかねないので止めるべきだと思います。
ストレートで飲んでみます。
(f)口に入れたら甘いだけ
(S)これで騙そうとしてるの面白いよね
なぜS君の感想は嘘とか騙すとかが最初に出てくるのでしょうか。
仮にも思い入れのある酒なのでは?
(S)口に入れた瞬間ただのウイスキーなんだよな
(S)マジでバカ
(S)バーカ
このくらいにしておきましょう。双方得をしません。
結果発表
では、今回の最終評価を下したいと思います。
どの酒も普段飲むものよりも比較的しっかりしたもので、いえ、決して普段飲んでいる酒を貶めるつもりは一切ないのですが、端的に言えば価格帯と申しますか、包装、外観的にも気を配られているものというか、そういうことです。
つまり評価は非常に難儀したという事です。
我々としても丹精込めて作られたものに順位をつけるなんてこと、本当はしたくありません。
ですのでこれはあくまでも参考という事にしてください。
では、最終評価。
優勝:十勝ぶどう液
アルコール特有の苦み、嫌悪感は一切なく、予想を裏切る匂いも良いアクセントになっています。
濃い紺色は見ているだけでも楽しむことができ、攻守隙がありません。
そのまま飲んでよし、炭酸で割って良しですが、これの真価は酒と混ぜた時に発揮されます。味なのか、香りなのか、はたまた他の要因なのか、酒の嫌な感じをすべてなくしてくれるというミラクルジュース。
間違いありません。今回のMVP。最強です。
では残りの評価を発表しましょう。
最下位:freedman
最下位:S君
我々が正しき味覚を得られる日が来ると信じて———☆
ここはどこだ