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【動物園歌会ふたたび】短歌修行 いちにち一詠 #5


二十一日目


題「第一」
連絡先交換はいつも月面の第一歩 いつも進歩しないの うーたん

題「腕」
友達になろうよ腕に蚊の跡がおそろいになるまで話そうよ ぽめ
 

二十二日目



題「めっちゃ」
滅茶苦茶にしないで触れたくない過去もめっちゃさわれるタッチプールで うーたん

題「ぎん」
ぼろぼろの筆箱の内ポケットに忘れ去られた銀のエンゼル ぽめ

二十三日目



題「濾過」
美化委員だったあなたが濾過装置洗う音、音、音、音、音、音…… うーたん

題「瓶」
届かないから美しい人だったラムネの瓶の中にビー玉 ぽめ

二十四日目



題「流」
流行歌聴かない僕も思い出すあの子の十八番流れるラジオ うーたん

題「散」
悪行を拡散されるアイドルがそっと逃した蝿のことなど ぽめ

二十五日目



題「パー」
パーで勝つ。パイン、パインと歩みよる。ち、よ、こ、れ、い、と、を、ぼくにください うーたん 

題「展」
文化祭マジックにより書道部の展示ルームに化けた1-5 ぽめ