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カンボジアでプログラミングと自然教育を学ぶ「アジアイノベーション大学」が始動

NOSIGNER代表の太刀川英輔です。
どうにも僕は性格的に、大切なお知らせが1ヵ月遅れになりがちですが…

アジアイノベーション大学(AII)という新しい大学が、カンボジアの国立公園の大自然に誕生しました。

頭文字である「a」「i」「i」を象ったロゴ

完全英語で授業を行う、プログラミングと自然教育を学ぶ全寮制の小さな大学です。
生徒数はまだたった100人程度しかいません。

でもこの大学は前身から数えると設立約10年が経ち、これまでの教育的成果は奇跡的なものがあります。
本学の学生がカンボジアのプログラミングコンクールのTOP10のうち過半数を記録したこともありました。
また、マイクロソフトの米国本社や電通のような超優良企業に就職した学生もいます。
それだけでなく、カンボジアの中で成功するスタートアップ企業が卒業生の中から誕生しているなど、少人数かつ無名の大学としては信じられないような成果を上げています。

それもきっと、象と一緒に住むような大自然の中でテクノロジーを学ぶ圧倒的な二面性の刺激と、全寮制で独立意識が養われながら、英語で様々な国の人と触れ合う、特別な環境によるものでしょう。

そしてこの大学はおそらく、現在の日本人にとって英語で全寮制の環境でプログラミング教育を学べる大学としては、全世界で最も安価な選択肢の一つのはずです。
現在アメリカで学ぶことに比べれば、コストは5分の1以下になるでしょう。
寮の費用を入れても、日本の普通の私立大学に進学するのと変わらないはずです。

いま英語が流暢に喋れなくても大丈夫な、語学学習つきのカリキュラムになっています。
周囲のカンボジアの学生は英語が堪能なのでしゃべれるようになります。
偏差値こそ高くないかもしれませんし、学生にとってはいろいろハードモードですが、人生を一発逆転させたい意欲ある高校生は、行く価値がある大学だと思います。

しかしこうした素晴らしい成果にもかかわらず、コロナの影響やその他の状況の変化によって近年の大学経営は非常に苦しい状況にありました。
事実この大学は破綻しかかったのですが、この灯火を絶やさないために、大学の新オーナーが名乗りを上げ、経営体制が刷新されました。

そしてこのたび新しく理事長と学長を迎えて、全く新しい形で本大学が「アジアイノベーション大学」として再出発を遂げました。

左から学長の釜我昌我さん、理事長の千本倖生さん、理事の太刀川

理事長は千本倖生さん。伝説的な経営者としてお名前をご存知の方も多いと思います。
KDDIやRENOVAの共同創業者であり、日本史上を代表する経営者のお一人です。

そして僕こと太刀川英輔も、プロボノで社外から本学の理事として名前を連ねさせていただいています。
さらにここで(たまーに)進化思考によるイノベーション手法を教えています。
こうしたご縁から、このたび大学のリニューアルにあたって「アジアイノベーション大学」という新名称のご提案や、学章(ロゴ)のデザインを制作させていただきました。

ロゴのバリエーション

デザインさせていただいた大学の学章は、「丸」と「四角」。
Asia Institute of Innovation=AIIのaとiとiから、正円⚪︎と正方形◻︎からなるロゴをつくりました。
正方形は5x5のデジタルグリッドを表しています。

この2つの普遍的な形が、本学が持っている、大自然とテクノロジーという圧倒的な二面性を表しています。

NATURE/TECHNOLOGY

「⚪︎自然」の中で「◻︎テクノロジー」を学ぶ大学。

「◯持続可能性」と「□イノベーション」を追求する場

「⚪︎日本」と「◻︎多様な世界」のつながり。

横にすれば、「⚪︎太陽」が「◻︎水平線」から出る夜明け。
そんな意味を、単純な学章の形に込めました。

記者会見後の集合写真

そして先月末、千本さんらと記者会見して新しい大学の体制や名称、そしてこの校章の発表を行いました。
まさにスタートを切ったばかりです。

現在AIIでは、来年度の学生を募集しています。
既存のレールを踏み外して世界に飛び出し、一皮剥けて帰ってきたいという気骨ある高校生を、日本からカンボジアに送り出したい。
そんな学生に心当たりがある方は、ぜひこの新しくユニークな選択肢を教えてあげてください。
希望に満ちた新たな旅立ちを迎えたとは言え、まだまだ本学は水面下でバタ足しながら、なんとかマイナスから浮上させようとしているところ。
ご支援いただける方も募集しています。

僕自身も自然から創造性を学ぶことを一生のテーマにしていますが、こうしたエッジの環境からこそ、自然と文明の調和をもたらすイノベーターが出てくるように思うのです。
カンボジアの辺境からどんな革新が生まれてくるのか、これからのAIIの学生たちの成長を楽しみにしています。

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