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2023/05/12

5/12はザリガニの日
そんな一日に


1927年の5/12に鎌倉食用蛙養殖場に餌としてアメリカからアメリカザリガニなどが持ち込まれた。持ち込まれたのはわずか20匹であったが、逃げ出した個体が爆発的に広まり、1960年代には九州でも確認されるほどになった。

そんなことを考えているとあることを思い出す。
あの夏、僕たちはザリガニを食べた。それは、もう何年も前のことだ。高校生だった僕たちは、夏休みのある日、友達と一緒に川に遊びに行った。川辺で見つけた小さなザリガニたちを、友達はその場で焼いて食べることを提案した。

僕は当時、自分が本当に食べたいものが何かわからなかった。そんな時、友達が僕に手渡してくれたザリガニを、僕は何の迷いもなく受け取った。そして、ザリガニの身を剥いで、口に運んだ瞬間、僕はふとした感動に襲われた。

その小さな身体から、淡い味わいが広がり、じんわりとした旨味が喉を通り抜けていく。僕は、こんなに小さな生き物から、こんなに多くの味わいを感じることができるのかと、あらためて自然の素晴らしさを感じた。そして、友達と一緒に、川辺で過ごす時間が永遠に続くような気がした。

あの夏の記憶は、今も鮮明に残っている。ザリガニを食べたあの日のことは、僕にとって、一生忘れられない思い出になった。

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