昔話『桃太郎』のストーリーに尾ひれをつけまくった

※尾ひれをつけたところは太字にしてます。

むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは山へ不法侵入し、勝手に他人の土地の芝を刈っていました。

おばあさんは川へ洗濯に行きました。が、川の水がえらい濁っていたのでもう少し源泉に向かって行ったのでした。

おばあさんが川で洗濯をしていると、どんぶらこ、どんぶらこ、と、謎の擬音語とともに桃が流れてきました。

｢なんと大きな桃じゃろ！家にもって帰ろう｣

不法投棄された桃をおばあさんは背中に担いで家に持ち帰りました。

他人の土地で刈った芝を転売し終えたおじいさんが戻ってきました。

｢おやおや、なんじゃその桃は？｣

｢川で洗濯しておったら大きな桃が流れてきてのぉ。おじいさんに食べさせたいと思って持って帰ってきたんじゃけど｣

｢おじいさん｣という、｢あなた｣でも｢お父さん｣でもなく2親等呼ばわりされていることになんにも疑問にもたないおじいさんは

｢ほぉ、それはありがたい。では早速切ってみることにしよう｣

刃渡り6cm以上あるであろう銃刀法違反している斧で桃を割ろうとしたところ

なんと中から男の赤ん坊が出てきたではありませんか。

突然変異によって産まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは大変かわいがり、｢桃太郎｣と名付け、2人で育てることにしました。出生届の提出を怠りましたがおじいさんとおばあさんは何も気にしませんでした。無戸籍の桃太郎が爆誕しました。

居候の身にも関わらず、ご飯をもりもり食べた結果、エンゲル係数が爆上がりし、おじいさんとおばあさんの家計を苦しめるのでした。

こうして桃太郎はどんどん、むくむくと大きくなりました。大きくなった桃太郎は力持ちでたくましく、こころの優しい男の子になりました。

おじいさんとおばあさんは、そんなエンゲル係数爆上がりの元凶となっている桃太郎を、それはそれはとかわいがり、育てました。

ある日、桃太郎は2人に言いました。

｢鬼ヶ島に悪い鬼が住んでいると聞きました｣

どこから聞いたのか怪しいゴシップにも関わらず関わらずおじいさんは

｢時々村に来て悪いことするのでみんな困っている｣

これもまた根も葉もない噂を信じ込んだ桃太郎は

｢それでは僕が行って退治しましょう。おばあさん、きびだんご作ってくださいな｣

育ての親を｢おばあさん｣呼ばわりし、どこか他人行儀なのにも関わらず、おばあさんはとてもおいしいきびだんごを作り、桃太郎はそれを腰袋にいれて早速鬼ヶ島に行って旅立ちました。

旅の途中、桃太郎は犬に会い
｢桃太郎さん、腰袋の中に何が入っているんだい？｣

と、カツアゲしようとしてきました。

｢日本一のきびだんごだよ｣

｢ぼくにひとつくれればお供しますよ｣

この国では貨幣経済ではなく物々交換による社会が形成されていました。

犬は桃太郎からきびだんご1つもらい家来になりました。あっという間に主従関係が成立しました。

桃太郎と犬が歩いていると、今度は猿がやってきて、「桃太郎さん、袋の中に何が入っているんだい」と、またカツアゲに遭いました。

｢日本一のきびだんごだよ｣(2回目)

｢僕にひとつくれればお伴しますよ｣(2回目)

こうして『ONEPIECE』方式で仲間を増やした桃太郎は、犬と猿とともに歩いていたら今度はキジが飛んできました。

｢桃太郎さん、袋のなk｣

〜3回目なのでカット〜

桃太郎は、犬、猿、キジを従えて鬼ヶ島を目指していきました。

しばらく行くと鬼ヶ島が見えてきました。なぜ鬼ヶ島の場所がわかったのか知りませんが、なんやかんやで鬼ヶ島に到着しました。

鬼ケ島に着くと、お城の門の前に、大きな鬼が立っており、桃太郎は大きな石をつかむと鬼に向かって投げました。桃太郎は業務上過失致死傷罪を犯しました。

猿は門に登り鍵を開けました。キジは鬼の目をつつきました。キジも業務上過失致死傷罪を犯しました。

「こりあ参った。助けてくれ～」

そういうと、鬼はお城の中に逃げていきました。

するとお城から沢山の鬼が出てきて、ついに大きな鬼があらわれました。

「生意気な小僧。俺様が懲らしめてやる。」
大きな鉄棒を振り回しながら言いました。危ない。

「あなたがかしらですか。」と言うと桃太郎はすばやく鉄棒の上に飛び乗り、

「悪い鬼、村人に悪いことをしたからには許せない。私のこぶしを受けてみろ。」と、桃太郎が武力行使に出ました。アウトレイジです。

「アイタタ、ごめん。ごめん。許してくれ。降参だ。」
「本当に約束するか。」
「約束する。嘘はつきません。宝物をやります。」

桃太郎はお城の金や銀や織物や、荷車一杯の宝物を手に入れました。生前分与としてお宝をいただいた桃太郎ですがもちろん申告しません。

こうして、桃太郎はおじいさんとおばあさんの待つ家に帰り、みんなで幸せにくらしました。