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子供も先生も楽しめる体育授業モデル

1 はじめに

子供たちの好きな教科に挙がることが多い体育。その反面で体育嫌いの子供がいるのも事実である。同時に、先生にも体育が苦手な人がいる。そして、私自身も苦手な教科の授業というのは、本当に億劫である。
その原因として考えられるのが、「基本的な授業の型ができていない」ということではないだろうか。逆に、それができれば自分なりにアレンジしたり、具体的な手立てを考えたりすることができる。また、子供にとってもいつも同じ流れで授業が進むと見通しが持て、安心感にもつながる。
 そこで、少しでも体育に苦手意識のある先生が少しでも楽しく体育の授業を行えるように以下のような授業モデルを提案する。そして、先生方が楽しく体育授業をすることは、子供たちも楽しく運動することにもつながる。

2 体育授業モデル

①もとになる運動

 まず、授業の始めは基礎感覚・技能を養う運動から行いたい。運動経験の少ない子は、技能習得に必要な基礎感覚・技能が身に付いていないことが多い。
 授業の導入で易しい運動を通して基礎感覚・技能を養うことで、主運動にもつながる。また、授業の最初に楽しい雰囲気を作りあげたい。
 そこで、易しい運動を組み合わせてサーキットやアスレチック形式にすると楽しく運動ができる。また様々な神経を刺激できるダンスなどもおすすめ。

②力を高める運動

 次に本時のめあてに合った運動、いわゆる主運動を行う。児童が課題解決に向かって取り組めるような場を設定したり、チームで課題解決に向けて練習したりする。

③力を試す運動

 最後に1時間の力の高まりが実感できるような場面を設定する。陸上運動では記録測定、ボール運動では試合、機械運動や表現運動であれば発表が挙げられる。
 毎時間、力の伸びを感じられる場を設定することで、必然的に「力を高める」時間の質も上がってくる。

3 実践例

ハードル走の授業を例に挙げると、以下のようになる。

①もとになる運動
 ラダー →  ミニハードル(ももあげ、両足ジャンプ)→  寝かしたコーンでハードリング→  ゴム紐でハードリング
上記の運動をグラウンドの様々な場所に設置し、アスレチック形式にした。
 運動中は、アップテンポの曲を流しながら楽しい雰囲気で行えるようにした。


②力を高める運動
1時間目
自分に合ったインターバルのミニハードルを跳ぶ

2時間目
第1ハードルを跳び、友達と踏切位置、着地場所を伝え合う。




というように、本時のめあてによって変える。

③力を高める運動
8秒間走やタイム計測を行った。

 上記のように授業モデルに当てはめて行うことで、先生も子供も見通しを持ちながら授業ができる。そして、子供はグングン力がつく。
 そんな子供も先生も楽しめる体育授業になるのではないだろうか。

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