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「データサイエンティスト」というお仕事とは何か【後編】

前編に続いて、今回後編となります。予告した通り下記2つと総括について書きたいと思います。
前編はこちらから

データサイエンティストに求められるなスキルは

データサイエンティストに必要な図について良く描かれるのは三つのベン図となります。そしてそれぞれが、データを使う一連の業務で必要となります。 少し古い2014年の資料ですが、一般社団法人データサイエンティスト協会の資料から抜粋するとこういう内容となります。

1.ビジネス 力(business problem solving)
課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
2.データサイエンス 力(data science)
情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
3.データエンジニアリング 力(data engineering)
データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、
実装、運用できるようにする力

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※出典元データサイエンティスト教会下記資料から抜粋
http://www.datascientist.or.jp/files/news/2014-12-10.pdf
また少し違えど「データサイエンティスト スキル」と調べると
ほぼこれ似たベン図でスキルセットについて説明されています。

つまりデータサイエンス力を持っているだけではビジネスにおいて「データサイエンティスト」としてはスキル不足ということになります。
前編で述べた「データ利活用のスペシャリスト」という表現はここに帰結するわけです。

私もデータサイエンス力ばりばりではないです。例えばpythonもゴリゴリ、使用ロジックもscikit-learnやpandasをばりばり使用してます。論文レベルで書かれているものをスクラッチで書けるわけではないです。相対的にビジネス力が有意だったこと、他の分野は入門以上のレベルにあったからというだけです。むしろ数学的な分野はお恥ずかしながら学び直している次第です。

一重に3つ総合力が高いレベルにあることが「一流データサイエンティストの条件」なのだと思います。

現行のデータサイエンティスト教会にスキルチェックシートなるものがあるのでこれと照らし合わせても良いでしょう。こちらに紹介させていただきます。ここで「次のレベルになるためには自分に何が足りないのか客観視」することができます。
※データサイエンティスト協会HPから
https://www.datascientist.or.jp/common/docs/skillcheck_ver3.00.pdf

データサイエンティストと他の違いとは

「似た様な職種他にもあるじゃん!」その通りです。ではデータサイエンティストとの違いは何か?それは先ほどのベン図の「1要素〜2要素」を指してると考えるとかなり説明ができます。

1要素の場合…
「正しくデータ作れる力」→「データエンジニア」
「清く・正しく・解釈でき・説明する力」→「アナリスト」
「ビジネスのストーリーを描け、推進できる力」→「ディレクター・企画」

2要素の場合…
エンジニア×データサイエンス力→「機械学習エンジニア」
ビジネス×データサイエンス力→「ストラテジスト」

つまり、データサイエンティストは本来、もっと総合的にスキルを有した人を指してます。他の職種はより1つないしは2つの要素における人達と定義すると、うまく説明できると思います。

データサイエンティストのバイオグラフィーは人それぞれ

「俺はデータサイエンティストになる」と言っていきなりなる人は日本国内で今のところほとんどいないです。(全くいないと言っているわけではありません。)昨今では専門職で新卒から募集しているところも多くなり、大学にはDS学部なるものも新設されるご時世。これから、ファーストキャリアがデータサイエンティストとなる人が増えていくことでしょう。

現在のデータサイエンティストの多くは一つの分野から染み出して「データサイエンティスト」となっている方がほとんどです。私もその例外ではないです。

ちなみに私がサイエンティストの集まりでお会いした人を見る限り、一番多いのはエンジニアからキャリアをスタートした人が多いと感じてます。

バックグラウンドもやはり理系の学部を卒業された方が多いと感じます。私が思うにやはり「データサイエンス力」は数学要素が色濃いためエンジニア×データサイエンスは親和性が高いのだと思います。逆にデータサイエンス分野からの人は院卒の人が多い。もちろん理系です。「文系やっぱり少ない」と当時感じたものです。

一方ビジネス領域からサイエンティストになった人は文系が多いです。営業〜企画職からなった人までバラエティは豊かです。

総括


ビジネスに転換する推進力やストーリーテリングの力ではまだまだ文系人材でもデータサイエンティストの間口は広いと感じてます。ここは現場の顧客やビジネスで必要な「情緒的なコミュニケーション」「定性情報」「ドメイン知識」を知る人がかなり有利です。私もその一人であり、もっと仲間が増えると嬉しいなーと思わんばかりです。

本後編は以上となります。 続きは書籍の紹介とか読んだ本の総括をかねて徒然と綴ると思います。最後までお読みいただきありがとうございました。



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