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ゲイとしての老後を考えたら、今の自分の生き方にたどり着いた

・あなたと死ぬまであーだこーだと言いながら笑顔で過ごしていきたい
・老後を充実させたいからこそ、今を見つめて今を充実させたい
・「今を楽しめていない」と話す友人を元気づけられるエッセイを書きたい


超高齢化で世界第1位をぶっちぎりで突っ走っている日本。男女平均30%を超えるであろう2025年まであとわずか。あっちを向いても、こっちを向いても65歳以上。

そして、私が65歳を迎えるまであと25年となった今、「自分の老後」について頭をかすめるようになってきた。毎年の365日が感覚的にどんどん加速していることを考えると、この25年は文字通りの25年ではなく、たぶん15年分くらいに思っておいたほうがいい。

老後の事を考え始めると、結婚、生活資金、介護。ひとまずこんなキーワードが浮かんでくる。

私とパートナーは、2019年12月に(ハワイ州の結婚証明を取得して)結婚したけれど、今現在は日本とアフリカという2、3の大陸をまたいだ離れ離れの生活をしている(新婚生活できなくて、本当にごめん!)。今はこんな状況だけど、やっぱり将来はひとつ屋根の下、死ぬまで一緒に暮らしたい。

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法律ではLGBTQは結婚できないものの、その内容や効力の程度にまだ課題はありそうではあるが「公正証書の作成」や「遺言」など何かと活用できる制度はありそう。

また、子どもを持つかどうかの選択やチャレンジができない現実は、子供を持ちたいLGBTQカップルにとってはやはり寂しい現実。不妊症に悩む夫婦もまた同じ。それでもこの状況、子供に費やすべき「養育費・教育費」が1円もないわけだから、その分しっかり老後資金にまわすという、逆に前向きに考えられるところもある。そう、身の丈以上の贅沢を望まなければ、きっと過ごせる。

子ども絡みで言えば、自身への介護の担い手の心配もある。けれど、そもそも親が子供に介護を求めるのは個人的には「ないな」と思っている(子どもがその意志で自分の親を介護したいというのは素晴らしいと思うよ!)。

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そこで、私にとって「老後のこと」で一番気になってくるのは『老後の時間をどう生きるか』ということに行き着く。

・日本の田舎でのんびりくらいしたい
・本を読んだり散歩したり好きなことをやって過ごしたい
・夢だった世界一周クルーズに出たい

こうしてリストしてみたけれど、これはやりたいことリスト。ついつい自分が知らずと陥ってしまう悪い癖(=手段が目的化してしまう)の典型だ。

もう一度。頭を切り替えて精一杯考えた『私は老後をこう生きたい』

【夫とはもちろんだけど、友人やご近所と笑顔が絶えない時間を過ごしたい】


月並みだけど、私にとってはこれに尽きる。

でも、これって、65歳の誕生日を迎えたその日から突然できるようになることじゃない。これまでの人生を点と点をつなげて線として紡いできたものなら、当たり前だけれどこの先にある「老後」は、まだ紡いでいないだけで今の線上にある。

こうして、老後の時間をどう生きるかという問いに対する答えを書いていて、「つまるところ、今、私がどう生きているか」という問いに直結するなと妙に納得した。

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そう言えば、必要以上に自分を卑下していた38歳。このままじゃまずい!自分がかわいそう!と、アフリカの空を見上げて一念発起。

『よりよい40歳を迎えるために』を常に念頭に、小説やら自己啓発本やら、はたまた短歌集までをも読み漁り、友人の手を借りながら38歳から40歳までの間ひたすら瞑想に耽った。

そして、いざ誕生日には、不惑の四十路を妙に前向きに迎えられたのを覚えている。自分を高めようとしたその努力とアクションそのものが、より良い40歳を迎えることそのことだった。

あの時と同じ。

そう、私の老後も、あなたの老後も、すでに始まっている。

今をどう生きるかを考えて行動することが、老後をどう生きるか、そして、人生をどう終えるかってことなんだと私は考える。

だからこそ今を大事に、ていねいに。

では、また。

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