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[#レトリカル食レポ]生ハムとマスカルポーネチーズの、ドラマ。

生ハムとマスカルポーネチーズが口のなかで溶けあうときの、
一瞬のドラマがたまらない。
塩気がきいた生ハムの、軽く燻されたやや強引なアプローチを、
ミルクから生まれたマスカルポーネの、
とろりとしたかすかな甘みが受け止めたら、
二つの際立つ味わいと舌ざわりは、
あたかもソーシャルダンスで男女の肢体が
絡みあって優雅な造形美をつくりだすかのように、
ため息止まらぬ、なめらかな味覚の陶酔を生み出す。

写真はご近所のイタリアン「Hal」さんの
生ハムとマスカルポーネチーズのピザ。
いつも半分は、しらすのピザと組み合わせる。

ふっくらとしたピザ生地が、
まろやかに一つになったハムとチーズを
抱きあげるようにくるみ込んで、
とろけるように、とろける味わいにアクセントを加える。
それは口のなかで踊るペアダンスの
塩気と甘味とコク深さに、
自由に踊って絡みあえる舞台を与えたかのようだ。

もちろん決して、三角関係には、ならない。

‹付録›
ちなみにこの写真は、
生ハムの相手にカマンベールチーズを
選んだコッペパンサンド。
これも、ご近所のカフェ「daily」さん。
ここには、野菜が加わってトリオ、
いやそれ以上、になる。

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