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リアルな、偶然。

出会いは4年前だが、21年前だとも言える。

そんな謎めいた言い回しで、ある女性との出会いを語ったのは
劇作家で俳優としても注目する岩松了さんだ
(先日の『日本経済新聞』朝刊/交遊抄)。

岩松さんが上演した芝居の後の飲み会で、
たまたま高校演劇の話題になり、
「群馬県の高校演劇を審査して優勝校の劇を褒めたよ」と
思い出話を披露すると、
その飲み会の席にいた女性が突然、

「あ、その場に私いました」と言いだした。

「私、優勝した高校に負けた高校の演劇部でした」
というその女性は、
「岩松さんが相手高校のことを褒めたのも
覚えています!」とも。
コラムは、この女性がいまはイラストレーターの
マエガミマミとなって交遊が続いているという
内容で締められているが、
「奇遇」とはこのことか。

偶然の出会い

と言えば、
昔、当社に在籍していた女性スタッフが、女友達と川崎の居酒屋の
カウンターで飲んだ折、その友達の彼氏が浮気をしているという
話に終始したのだが、帰り際、ふと見ると
カウンターの隣で飲んでいたのが、その浮気相手の女で
あやうく修羅場、という経験談を聞かせてくれた。

やはり当社に20年近く勤めてくれた女性スタッフの話で、
彼女は、知っている人は知っている、あるバンドAの
ヴォーカルの元妻だったのだが、忘年会で
都内のライブハウスで昔行われたAのライブの話をし始めると、
その忘年会に初めて参加した、ライブキッズを自認する私の妻が
何とAのファンで、そのライブ会場にまさに
「あ、その場に私いました」と言いだした、
という出来事もあった。

リアルな偶然、って、
ときにテレビドラマより
都合よく生まれる。


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