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続・座標軸 自由編

 下の図は「青春編」で使った図である。どこへ行って何をしようが、自由、いかにも青春といった感じである。しかし、この「自由」というのがなかなか難しい。下の図は意識的に上向きの矢印を使ったが、下向きの矢印になることもあり得る。「堕落」の自由である。あるいは「迷走」の自由というのもあるだろう。

青春の図


 それに対して、下の図は、戦中の日本を表した図だが、AとOの間に厚い壁がある。A領域以外で生きることが許されなかった時代である。いかにも不自由である。しかし、迷うこともない。堕落はもちろん許されない。お国のため、天皇陛下のために尽くすことが人生の目的とされる。真直ぐ上に伸びる矢印のみが許された道である。この生き方が案外日本人には向いているのかもしれない、と言ったら、きっとお叱りを受けるであろう。

戦中の日本(座標軸7より)

 最近「国の形」などと大げさなテーマを持ち出してきているが、国の形が個人の生き方に、大きく関わってくるのである。


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