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駅で突然声を掛けられた女性にお金を渡した話。(旅するような暮らしのラジオ #10)

不思議なもので「書くことの"一歩目”力」が復活してくると、それはそれで腰を据えて書きたいテーマが出てきてラジオの方が疎かになってしまったここ数日。

ちょっと前に起こったことなんですが、あなたらどうする?って感じで、ここでおしゃべりしてみようと思います。

友達との待ち合わせでとある駅の改札前に向かって歩いていた僕。
すると、前の方から歩いてくる女性と目があいました。

ベージュのコートを着たロングヘアーの女性。その人がややアジアンな訛りの混じった声で「すみません……」と声をかけてきたのです。

僕はよく道を聞かれるタイプの人間で、この時も多少日本語通じそうだし大丈夫かな、なんて考えながらハイハイと返事。
仕事では日頃からインバウンドが云々と言っている身。来年はオリンピック、僕だって日本代表だゼと、にっこり微笑む余裕だってあります。

そんな僕の余裕の斜め上を行った彼女の次の一言がこちら。


「あの、ほんとにすみませんが、二千円くれませんか。」


へっ???


貸してとかじゃなくて、あげるの?いや貸すにしたって返し方わかんないし結局おんなじか、ていうかこんなダイレクトなお願いの仕方ってある?そもそもどういう状況これ。


カタコトながら聞くところによると、日本には来て3年。このあいだまで住んでいた所にいられなくなってしまって、仕事を探しながら転々としている。所持金は底をついて数日。今日も何とか一晩ホテルに泊まれないかと、声を掛けているとのこと。


……うーん、なんかきなくさい。


迷って迷って、結局僕が取った行動はというと、、二千円を抜き取り、メールアドレスを書いたメモと一緒に「何か困ったことがあったら連絡して」。


はっきり言って、最善の選択だったとは思いません。プチパニックだったし。
こうして起こったことを改めて思い起こしてみても、やっぱり怪しい感じだし。
もう少し時間があったら、警察とかに行った方が良かったりしたのかも。

でもたぶん確実(←矛盾してる)なのは、そこで断っていたら、あとから僕はすごく後味の悪い思いをしていたであろうということ。

きっと、最初に目が合って話を聞いちゃった時点でもうしょうがなかったんです。
そして僕はその二千円を、僕が後味の悪い思いをするのを回避し、一人の人間が少なくとも一晩ベッドの上で眠れるために使えたという、自己満足を得るために払ったのです。


後悔はしていないけど、あれから時々もやっとして、あの二千円の意味を、そしてあの人はいま何をしているんだろうとふと考えます。

あなただったら、どうしたと思いますか?


それにしても、待ち合わせ場所に到着したら友人が見ず知らずの女性にお金を渡しているというシーンを目撃させてしまった、友人には悪いことをしたなあ。笑


今日のところはこの辺で!


それでは、また。


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