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おうちシネマ備忘録②

 先月小2の次男と連休中に観た映画の紹介をしたところ、思っていたよりもたくさんの方に読んでいただけたので今回はその第2弾を書いてみようと思う。

 第1弾の記事はこちら↓

 私と次男の『おうちシネマ』のルールはただひとつ。

 映画はNetflixやテレビなどで無料公開されている作品から次男が選び、その選択について私はどうこう言わない(作品の年齢レイティングについては除く)ことだ。

 それでは、この1か月の間に私たちが『おうちシネマ』で鑑賞した3本の映画の備忘録的なものを紹介したいと思うのでお付き合いくださいませ。

①ダンケルク

『ダンケルク』はクリストファー・ノーラン監督の2017年の作品。実は私もずっと観たかったのだ。(年齢のレイティングが気になっていたのだけど、Gでした。)
 第二次世界大戦のダンケルクの大撤退を描いているのだが、次男には前知識が全く無かったので鑑賞前に少しだけダイナモ作戦について予習をした。子どもと歴史ものを鑑賞する時はこのワンステップがけっこう重要な気がする。いつの時代のどういった歴史的事件についての作品かを軽く知っておくだけで、物語の理解度が飛躍的に上がると思うからだ。

 無駄な台詞は一切なく壮大な音楽もなく、淡々と情景を映し出していくこの映画。そのテーマは派手な戦闘ではなく「撤退」である。教科書の中では数行のみで説明されているこの作戦の中で、どれだけの人間ドラマや悲劇があったのだろうか。そんな想像を静かに促してくる作品だと思う。
 命の危険にさらされた人間が本性をむき出しにしていく様は心えぐられる思いで観た。息子も神妙な面持ちで鑑賞していた。この時期にこの作品を観られたことは大きかった気がする。

②ヒューゴの不思議な発明

 次に観たのはマーチン・スコセッシ監督の2011年の作品『ヒューゴの不思議な発明』だ。
 主人公ヒューゴ役のエイサ・バターフィールドとイザベル役のクロエ・グレース・モレッツの素晴らしい演技が光っていた!このふたりは天才というのに値する俳優だと思う。エイサはNetflix で主演したドラマ『Sex Education』での演技を最近観ていたため、10年くらいで人ってこんなに成長するんだなと親戚のおばちゃんのような気持ちになった。
 そして映像がすごすぎる(語彙力!)。1930年代のパリ・モンパルナス駅が壮大に再現され、特にヒューゴが住まう時計台のセットは子どもの夢がいっぱい詰まった少し不気味でわくわくする空間に作り上げられている。
 スコセッシ監督初の3D作品ということもあるし、これは映画館の大スクリーンで観るべき作品だと思った。ストーリーも夢があって大人も子どもも楽しめる、親子で観るのにぴったりの映画だ。

③グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

 そして最後は、次男がYouTubeの映画紹介番組で知ってから、ずっと観たいと言っていた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』である。
 こちらはネトフリにはなくて観られていなかったのだが、偶然にもテレビの映画番組で深夜に放送されることを知り録画しておいたものを鑑賞した。
 若き日のマット・デイモンとベン・アフレックが共同で脚本を書き、ガス・ヴァン・サントが監督したこの作品、実は私は公開当時(日本では1998年)にも映画館で観ている。その当時は、主人公のウィルと同じ年齢で鑑賞し、今回はロビン・ウィリアムズが演じた心理学者ショーンと近い年齢で観たことになる。
 私は『イミテーション・ゲーム』、『博士と彼女のセオリー』、『ビューティフル・マインド』など、理系の天才が出てくる映画が大好物なのだが、この作品も、ウィルという天才の葛藤と彼を取り巻く人間ドラマに心を持っていかれ、あの名シーンではやはり号泣してしまった。
 次男もとても気に入ったようで、「今までの人生で観た映画で一番良かった」と言っていた。まだ8歳だけど(笑)。


 子どもたちと映画を観ると、そのあとにいろいろなことを語り合う機会を得ることになる。大人が想像できないような意外な感想を持っていたりして面白い。次回のおうちシネマはいつにしようかとふたりで楽しみにしている。

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