のりお漫画道#2 Artiste(アルティスト)
今回ご紹介させていただくのは、新潮社の発行している漫画雑誌月刊誌コミックバンチで連載中の「Artiste(アルティスト) 1巻」です。
題名:Artiste(アルティスト) 1巻
作者:さもえど 太郎(Twitter:@samo_taro、pixiv:さもえど太郎)
出版社:新潮社
連載:コミックバンチ(漫画アプリ、WEB)
発売日:2017年4月8日
こちらはコミックバンチWebにて公開している作品紹介ページにて無料3話が見れるリンクです。
もう少し続きを読んでみたくなったら、LINE漫画やピッコマ、Abema漫画にて公開中だったのでそちらもご利用をお勧めします。(私はこちらで虜になりました。)
あらすじ
パリでは“料理人"を“芸術家(アルティスト)"と呼ぶ――。
パリのレストランで働く青年・ジルベール。
彼は仕事のトラブルで、料理人から雑用係に降格してしまう。 日々、汚れた皿を洗うだけの彼だったが、
気ままな新人皿洗い・マルコとの出会いによって、
その世界は変わり始める――。
本のタイトルが珍しく、料理漫画と紐づかないなと思ったのが読み始めたきっかけでした。
表紙の二人のどちらが主人公かわからないと思いますが、黒髪のショートカットが主人公ジルベールで、金髪ロングが主人公の人生が変わるきっかけになる人物マルコです。
感想 ※ネタバレ含む
主人公の最初の1話を読んだ時は気弱な主人公の能力に気付くことができず、「皿洗いなのに料理について詳しいなー」くらいにしか思っていませんでした。
しかし、その能力が厨房にいる誰より秀でていて新人のマルコがそれに気付き、有名シェフなメグレーシェフに紹介されるまでのきっかけに繋がるとは予想がつきませんでした。
主人公のジルベールは味覚や嗅覚が特に優れていて、料理の微妙な違いに誰よりも敏感なのでした。
それが災いし、最初の料理店では料理人から新人と同じ皿洗いにまで降格されてしまう事件に繋がってしまいました。
第1巻は簡単に言うと、皿洗いから有名料理店に移るまでの物語になるわけですが、テンポ感がゆったりしていてとても読みやすいと感じました。
また、主人公ジルベールのネガティブな性格から出てくる言葉の数々が私は気に入っていて、面白い言葉を使うなと思っています。
新しい料理店でソーシエ(料理にのせるソース部門長、漫画では料理は最後にのせるソースで全てが決まると言っても過言ではないと言っている)を担当することや、厨房をオープンキッチンにすると伝えられた時、
※キッチンの間取りをメグレーシェフと見ながら
ジルベール「変わった作りですね、特にホールが…」
メグレー「オープンキッチンなんだよ!」
ジルベール「お客さんに見られながら料理するなんて絶対無理です!吐いて倒れて死にます。」
メグレー「うわ〜せめて倒れて死ぬだけにしてよ」
ジルベール「僕が料理人になったのは、厨房の外に出なくて良いからなんです…狭いし…暗いし…汚いし…忙しすぎて誰も僕を見ていないし…最高」
メグレー「親でも死んだの?」
こんなセリフからでもわかるように、基本的に根暗でネガティブな一面が随所に見られます。
しかし、そんなジルベールも料理に対してはとても真摯的で、元の料理店を辞める時も店のシェフの問に対して、
ジルベール「僕…僕は…皿洗いなんかやりたくないです。料理が好きだから」
前向きな発言は少ないですが、自分の気持ちはしっかりアウトプットするところが不思議な性格の主人公は目が離せなくなっていきます。
今後の展開にも期待していただけたら、ぜひ続きも読んでみてください。
こんな方にオススメ
・料理が好き
・ポップな絵柄が好き
・セリフに興味を惹かれる
・人間味ある触れる物語が好き