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ここだけは行ってみたい 秘境を巡る景色 (世界名景紀行)

 以前に、「地球の果てへ-世界秘境」という写真集を眺めたことがありますが、その流れで手に取った本です。

 ギアナ高地のエンゼルフォールやトルコのカッパドキアといった有名どころに加えて、モーリタニアの巨大クレーターやオーストラリアのピンクレイクといった珍しい風景も紹介されています。

 色彩の美しさという点では、これ以上の透明感は想像できないような南国の空と海のブルーに勝るものはありません。
 また、迫力という点では、何億年もの時間を経た地殻の移動や気象の変動が産み出した山や岩の奇景が群を抜いています。

 こういう写真をみていると、一度だけでもかの地に行ってその風景の中に立ってみたいという気持ちになります。

 もちろん、日本国内にも美しい風景は数え切れないほどあるでしょう。
 物理的なスケールという点では、海外の風景に一歩も二歩も譲ることにはなりますが、感動という点では同等です。
 定番ではありますが、フェリーからみる利尻富士の全景や富良野の牧歌的風景、阿蘇から九重へ向かう丘陵西表島の珊瑚礁の海などは、本書で紹介されている世界の名景に比しても、決して見劣りするものではありません。

 さて、本書に戻って、ちょっと重箱の隅の一言。
 この本のコンセプトですが、純粋な写真集というよりも珍しい風景の紹介というガイドブック的な色合いもあるので致し方ないとは思いますが、できればもう少し大判の体裁にして、1枚の写真が見開きをまたがないように配慮してくれていたら良かったですね。
 折角の迫力ある写真が、綴じ代のために見づらくなっているのが残念です。


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