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わたしの中で

いつの間にか
わたしの中で
母は庇護する存在になっていた

いつからだろう

本当は、本当は
最期まで
一番大切にしたかったのに

自我がでた
自分が一番かわいいと
自分の身体にメスを入れ
大きな金具を取り出す
一大事が待っていた

母なんか構えない

それでも母は子供のように
わたしを求める

「お母さん、死んじゃうよ」
従姉は恐ろしい言葉を吐く

そんなわけない
母は死なない

従姉の言う言葉が正しかった

母の身体はぼろぼろで
いつ死んでもいい状態だった

それでも母は生きていてくれた
わたしのために

毎日、毎日喧嘩をし
母のわがままを受け止められないわたしだった

もっともっと大人にならないと

それでも母はわたしの母
やさしい、やさしいわたしの母
大切な、大好きなわたしの母

どんなに頑張っても
後悔は残るもの

残された人間には
後悔しか残らない
ずっと、ずっと消えない

大きな波に飲み込まれ溺れそうになりながら
ひとりでたえるしかなかった
誰かがそばにいても
これはわたしの問題で
わたしにしか分からない

このこころのうちは
わたしと神様にしか分からない

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