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帰りたい場所

母のいないこの家に
ひとりぽつんと残される

あぁ起きたくない
朝早くから目は覚めているはずなのに

ものを捨てることも出来なくて
時間だけが過ぎて行く
母との時間は戻らない

何を失くてしも
関係ない

早く、早く迎えに来てよと
母の写真を見つめてる

私を必要とする人なんかいないはず
気にしてくれる人はいるけれど

それが生きている理由なのか
そんなことだけでは生きられないと思い込む

いつから歯車は狂ったの

母がいた時は「私なんか」とか、「分かってくれない」とかは決して思わなかった

孤独なんか感じなかった

自分で自分を責めることもなく生きてこられた

人を恨んじゃいけないよ
憎んじゃいけないよ
ほこりになるよ

あなたが受け止められるから
与えられた人生だよ

そんな言葉も素直に信じられた

母の温かさがいつも
私を包んでくれていた

母の優しさがあったから生きてこられた

母がいない孤独だけを感じてる

どうにかして立ち直ろうしているが
何も出来ない

相変わらず身体の一部をもがれた感覚がよみがえる

食事の用意も出来なくなる

また落ち込んでいる

本当は母の元に戻りたい
帰りたくて仕方ない

希死念慮は続いている

ひょっこりと顔を出す
忘れた頃に

母のもとに帰りたい





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