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【第65回岸田國士戯曲賞候補作を読む】その8

7作目は根本宗子さんの『もっとも大いなる愛へ』
本作は実際の上演を鑑賞済(感想はこちら)。

候補者について

根本宗子[ねもと・しゅうこ]
1989年生まれ。東京都出身。劇団「根本宗子」主宰。
第60回(2016年)『夏果て幸せの果て』、第63回(2019年)『愛犬ポリーの死、そして家族の話』、第64回(2020年)『クラッシャー女中』に続いてなんと3年連続4回目の最終候補。

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候補作について

昨年11月、劇団「根本宗子」第18号として本多劇場より無観客生配信にて上演。現在、アーカイブ配信中。

■時代、場所
 未特定

■登場人物
 
 男
 妹
 姉
 踊り子


■物語
 とあるカフェ。ボーイスカウトのような格好をした男女が話をしている。女は男の悩みに耳を傾けつつ励ます。男は相手に気を使わせまいと考えごとをするためにトイレに立つが、女は自分に気を使わないように言おうかと考える。一方、とあるホテルの一室。家の片づけが出来ず、その部屋に1ヶ月滞在している姉を助けに3歳年下の妹がやってくる。姉と違ってしっかり者の妹は姉に不安なことを話すように促す。

総評

 これで4度目の最終候補となるねもしゅー。最初に候補になったときは結構けちょんけちょんに言われていたと記憶しているが、こちらも長田さんともどもそろそろ……という感じはしなくもない。
 今回の候補作、金山寿甲さんの『A-②活動継続・再開のための公演』では「リモート演劇はねもしゅーに任せましょう」という歌詞が出てくるほど根本さんもリモート演劇にいち早く取り組んでいた存在だけど、個人的には本作より超、リモートねもしゅーとして配信された『超、Maria』の方が圧倒的に好きなんだよなぁ。候補作の方は「女」同様、言葉数が多すぎる気がしてしまって……。
 受賞の可能性は充分あるとは思うけど、さてどうなりますか。

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