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私のドイツ生活秘話②【見切り発車のドイツ移住】

どうもドイツのしくじり先生、norikoです。
ドイツ生活も3年目に入りました。

こちらへ来たばかりの状況を思い出すと、あまりの無謀さに今こうして生きているのが奇跡に思えたりします。

海外移住に限らず夢や目標があるけどなんだか踏み出せない、というあなたに

「へぇ、こんな感じで海外来ちゃう人もいるんだ。」と、少しでも“笑えるエール“になれることを願っています。

•ルームメイトと初対面

初日の夜はフライトの疲れもあってぐっすり眠れた。カーテンのない窓に差し込んだ朝日で自然に目覚めると、部屋の外から人の気配と物音がした。ルームメイトだ。

起き上がり、すこしドキドキしながら部屋から顔を出す。キッチンに立っていたのは、背が高くなかなか爽やかな青年。(以後、兄とよぶ)

私よりふたつ上の29歳で、仕事はインフラ関係。毎週末は大抵車で1、2時間ほど離れた田舎の実家に帰っているらしい。彼の弟と同じく、バイエルン訛りで聞き取り辛いが、人柄は特に問題なさそうだ。一安心。

一通り自己紹介と軽い身の上話を終え、気疲れした私はポツンとスーツケースが置いてある自分の部屋に戻った。

さあ…これからどうしよう。

•ゼロからのスタート

この時の私のステータスはこんな感じだ。

•ビザ無し•保険なし
•携帯電話なし
•銀行カードなし
•現金が300€(3~4万)
•仕事なし
•ドイツ語は中1の英語レベル
•身寄りなし(笑)

唯一の知り合いと言えば、あのちょっとクセ強めな友人、“サイボーグ“くらい。(あだ名)

•ドイツの家賃事情

私の住むこのミュンヘンは、全ドイツで最も家賃が高いことで有名だ。

この地下のぼろアパートでも、家賃は一丁前に月450€(約6万円)もする。

Empiricaというベルリンの調査会社が発表した
ドイツ国内で最も家賃が高い10都市“(2021年最新版)でもミュンヘンは2位のフランクフルトと大きく差をつけて栄えある1位だ。

1位 ミュンヘン
2位 フランクフルト
3位 シュトゥットガルト
4位 ベルリン

(引用:「Handelsblatt」より)

•ザ•無計画のグローバル•ポンコツ


家賃もさることながら、物価も高いミュンヘン。

•無収入の場合、何ヶ月まで生きていけるんだ?
•日本に100万円くらい貯金はあるし、しばらく平気か? 
•しかし、この日本のお金どうやってドイツに送金すればいいんだ? 
•いや、そもそもこっちの銀行口座ないし。
•てか、家賃振り込みできないじゃん

もう頭がパンクしそうだ。

会社の上司に「ドイツに行きます!」と伝えた時
東京のアパートを引き払った時、
ドイツ行きの航空券を買った時、

これまで一瞬たりとも感じたことがなかった不安がとんでもない勢いで押し寄せてきた。

なんでドイツなんて来ちゃったんだろう…
大人しく日本に残るべきだったのかも…
もし何も仕事見つからなかったらどうしよう…

異様にひんやりと静かな地下室に、勢いでドイツに来てしまったポンコツがひとり立っていた。

つづく。

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