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~第15回 誰が一番“悪”なのか?気をつけよう、不動産購入時のトラブル!!関係者も物件も“悪”ばかり!!!の体験~

 神奈川県横浜市戸塚区の女性ライダー弁護士西村紀子です。
 一人の弁護士として、一人のライダーとして、そして、一人の人間として、日々感じたり観察したりしたことで、皆様のお役に立つと思えることを、つぶやき発信していきます。

 本日のブログは、一人の弁護士として不動産トラブルの発信です。

  不動産について全くの素人である私の大親友Kさんが、憧れのマンション購入を試みて、トラブルてんこ盛りの体験をしました。
 憤懣やるかたない彼女の依頼を受け、ブログに掲載させていただくことになった、Kさんの体験のレポートです。
 本日は、第15回目。

 前回、Kさんは、お姉さんのJさんに売主との連絡を頼むことにしました。


 T室の売主は、関東のリノベーション専門会社です(以下で「株式会社D」或いは「D社」とします)。

 なお、なぜ、簡単に売主がわかったかというと、C氏が、予定契約締結日前日に、T室やその敷地の登記簿謄本を送ってきてくれていたからでした。

 ここで、不動産の「登記」とは、それぞれの土地や建物の所在、面積、所有者、担保権の設定の有無等の権利関係を公示するものです。
 自分が買いたいと思っている不動産が、どのような権利関係にあるかをわかるようにして、正しい判断と安全な取引を実現するためのものということができるでしょう。

謄本」は、単に、“写し”くらいの意味です。

「登記」は、その不動産を担当する法務局で行うもので、「登記簿謄本」も法務局で誰でも取り寄せることができます。
 が、Kさんは、C氏からもらえたので、その点は、手間が省けてよかったと思います。

 さて、登記簿謄本で明らかになったT室の権利関係です。

 前記のとおり、T室の売主であり現在の所有者であるのいは、D社です。

 そして、T室があるSマンションの敷地(以下「甲」地とする)の登記簿謄本や規約などで経緯をみると、以下の経緯がわかりました。

 Sマンションは、元々、甲地の昔からの所有者であるF家が1970年末に新築して何室かを分譲し、残余の部屋をF家が賃貸していたようでした。

 しかし、おそらく老朽化により賃貸の継続も難しくなってきたようで、ここ数年は、賃借人が退去した都度、F家の現在の所有者(以下「G氏」とする)が、D社に売却し、D社は、購入したSマンションの部屋をリノベーションを行った上で、売っているようでした。

 リノベーション専門会社であるD社のホームページは検索してすぐに見つかり、物件紹介のところで、今回のT室も紹介されておりました。

 ホームページで、連絡先もすぐにわかりましたので、Kさんは、早速、姉を通して連絡をしてもらったのでした。
(続く) 

 
 

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