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《漢方処方症例検討》右の腰からくるぶしまでが痺れて痛い(腰痛・すべり症)

中医学・漢方薬・薬膳が大好きな方や、お勉強中の方に症例の弁証から投薬までについて書いています。

ご相談内容

神戸市中央区の漢方薬店で、漢方カウンセラーとして診断して10年。
「本物の中医学」で薬膳を伝えて15年。
10000人以上に中医学で心を笑顔にしてきた池田のりこです。

薬膳のセミナー、講演、企業様での研修、漢方薬のカウンセリング、レストランの薬膳監修などをしています。

漢方相談の方の症例で、主訴は「右の腰からくるぶしまでが痺れて痛い(腰痛・すべり症)」です。

問診日:2023年1月上旬
情報:Aさん(50代男性、会社経営)
主訴:腰痛、右足が痺れる
2022年12月上旬から座るときに腰が痛くなった。
12月中旬から坐骨神経痛の症状が出て、右足が痺れるようになった。
病院では「すべり症」と言われてロキソニンを飲んだが、あまり変わらない。
座っているときも痛みを感じるが、動かし始めるときも痛い。
同じような症状は過去にもあり、すべて冬に起きている。
随伴症:五十肩(動かせるが違和感を感じる)
舌象:舌尖辺紅、やや滑苔、胖大、舌下静脈やや細めで瘤あり

診断のポイント

「同じ症状が冬に出ている」「同じ場所が痛い」「動かし始めが痛い」ということが大きなヒントでした。

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