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TOEIC700~800辺りの人が、YL1.4~3.5の児童書を読んでみた

英語多読は100万語を超えてからが本番、とは聞くのだが、一応100ページ余りの児童書100冊≒50万語を読み切った今、もう少し物語性のある本に挑戦したくなった。


という訳で、こちらの記事に紹介されていて、いつか読もうとKindleのReading Listに入れておいた本を片っ端から読んでみた。


YL(読みやすさレベル、SSS英語多読研究会による指標値)について詳しくお知りになりたい場合、以下ご参照。当面は数字が小さい方が簡単てことだけ、覚えておいてくだされ。





1. Nate the Great and the Mushy Valentine

少年探偵Nate the Greatが、身の回りで起こる事件を解決していくシリーズもののひとつ。YLは平均1.4。

さすがにこれは易しすぎた…

1文も短い上に挿絵あり、Kindle版では50ページ程度なのに本編は半分しかなく残りはおまけ。とにかく、長文を読み慣れていない人の入門編としてはオススメ。


2. Inspector Logan

これは既読で、100冊50万語のうちにもカウント、別途記事にしているため詳細は割愛。YLはNate the Greatと同じく1.4。
Logan警部がとある殺人事件を解決に導く推理もの。「名探偵コナン」ばりの展開を想像すると期待外れだけど、このレベルでも十分推理小説として成立しているのがいちばんの驚き。

ちなみに下記の通り続編も読了。YLもひとつずつ上がっていて、その分話の複雑さも少しずつ増すのがとてもよい。こども向けのストーリーはちょっと…もうちょい骨のあるのない?という方にオススメ。


3. Amelia Bedeliaシリーズ

こちらは残念ながらKindle版ないため割愛。


4. The Enormous Crocodile

これも実はKindle版はないのだが、マレーシアの書店で紙の本をみつけてしまったので即買い。
人生初の、Roald Dahlとの邂逅でございました。

YL2.5とは言え、Roald Dahl独特の言い回しのせいかシュール過ぎる展開なせいか、単に自分の語彙力不足なのか、訳わからなかったのが正直な感想。挿絵なかったら終わってた。


5. Kidnapped at Birth? (Marvin Redpost)

ニューベリー賞受賞作家、Louis SacharのMarvin Redpostシリーズ第1作目。YLはシリーズ平均2.5。
9歳のMarvinが実は、行方不明になったある国の王子なんではと思い込み、周囲を巻き込んでいくお話。これだけでも荒唐無稽だが(家族の中で彼だけ、髪の色も目の色も違うため、両親ですらそう思い始める…)、結末は「えー!?」って感じ。Louis Sacharの面目躍如?
英語は、YLはほぼ同じRoald Dahlよりかは格段にわかりやすく、ストーリーもテンポよく進むためすぐに読み終えることができた。Louis Sacharの入門編としては最適かと。


6. Great-Grandpa’s in the Litter Box (The Zack Files)

アメリカの小学生に人気があるという、The Zack Filesシリーズ第1巻。
シリーズ平均、YL2.7。
10歳の少年Zack、猫が飼いたくて父親の許しを得て、動物養護施設へ引き取りに行く。最初はかわいらしい子猫にしようと思っていたのに、結局手にしたのはおいぼれた猫。
しかも言葉を話し、なんとひいじいちゃんJuliusの生まれ変わりらしい…

これも荒唐無稽過ぎて冒頭は気分が乗らなかったが、英語がやさしいので中盤以降、グイグイ読み進められた。SFチックな物語が好きな方向け。


7. Dinosaurs Before Dark (Magic Tree House)

Magic Tree Houseシリーズの第1作目。YL平均2.9。
小学生の兄妹が恐竜時代にタイムスリップする話で、多読を始めた初期の頃に読み終わっている。腕試し的に選んだと思う。その当時でも簡単に思えたので、2作目以降に進むことはやめた。



感覚でしかないが、YL1~2は、TOEIC500~600の人に読んでいただくのがちょうどよさそう。但しRoald Dahl除く。火傷します。



8. Lizzie Zipmouth

Louis Sacharと並び有名な児童文学作家、Jacqueline Wilsonの手による。YL3.3。
ママが2回目の再婚をすることになったけど、最初の再婚で義父からきつくあたられたことがトラウマなり、新しい義父と連れ子の兄弟とは絶対に口を聞かないと決めたLizzie。でも義父の母、つまり義理の祖母との出会いが彼女を変えていく。

英語は相変わらずやさしく、スラスラ読める。挿絵もキュート。この一連の10冊の中では、Inspector Loganシリーズ、次に紹介するA to Z Mysterisの次にオススメ。


9. Operation Orca (A to Z Mysteries)

本記事の元ネタとなっているmachaさんのブログによれば、

A~Zの26巻ある少年探偵シリーズの第1作で、よく考えられた良質なミステリーです。

「少年探偵」だの「良質なミステリー」だの自分にとってのパワーワードにやられ是非とも読んでみたい!と探したところ、Kindle版では14冊のみを取り揃えたSuper Editionしか手に入らなさそう。しゃーないのでうち1冊を選んでみた。YLはシリーズ平均3.5。

う、うむ、確かにおもしろい…!結末はご都合主義というか、こども向け感は否めないけど。
Inspector Loganシリーズと言いやっぱり私は、ミステリーに惹かれる様子。残りの13冊も読んでみようかという気になってる。


10. Judy Moody Was in a Mood

2011年に映画も公開。レビューはよくない笑

お茶目で我の強い、小学校3年生女子の日常を描く。シリーズ平均YL3.5。
割と、何の話なのかついていけない箇所があった。英語多読のルールに厳密に従うのなら、読むのをやめてレベルを落とさないといけない…そもそもアメリカの小学生の日常なんてよく知らんしね。
とは言え中には理解できる章もあってクスリと微笑が漏れたし、起承転結の「転」から「結」に至る場面はわからない単語や表現を相当飛ばしてでも読んでしまいたくなって、その勢いのまま読み終えた。ついさっき。





こちらのブログを下敷きにして、自分なりの感想を書いてみました。

こうして全体的に眺めてみるとやはり、100ページ余りの児童書100冊≒50万語を読んだ経験がめっちゃ効いてることに気がつく。「質」ももちろん大事だけども、「量」をこなすことも大事なんですね。



それに、TOEICで出題される範囲のなんと狭いことよ。偏っていることよ。高得点を取ることが英語を学ぶモチベーションになっている方々もいらっしゃるし、私も目標にしていたところがあり否定はしないけれども、「それだけじゃない、もっと彩り豊かな世界がこちらにありますよ~」と声を大にして言いたくなる。少なくともここで挙げたような本が読めるくらいのレベルに達しているのだから。


弊記事最後を飾るYL3でもヒィヒィしている私ですが、こちらに挑戦してみたいと思います!待て次回!




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