自分語り風自己紹介(5)アトランタへ飛行機通勤
前回はデルタ航空に入社して、ポートランドからアトランタまで飛行機で通うことになったところまで書きました。
最初は先輩たちが、色々な州から飛行機で通勤と聞いてすごく驚きました。
日本では考えられませんよね。
ただ、自社の飛行機に空きがあればただで乗せてくれるので、時間に余裕があればそれも可能なんです。
アトランタベースのCAは5000人ほどいましたが、その半分か3/1くらいは飛行機通勤でした。
日本便でくたくたに疲れているところに、さらに飛行機で5時間かけて帰るのですが、そのころは社員をファーストクラスに乗せてくれることが多かったので、私服に着替えてカクテル飲んで、広めのシートでリラックスするのも悪くはなかったです。
眠ることもできず目を閉じていると、色々なことを考えました。
そして、ポートランドの町の灯りが見えてくると「ああ、帰ってきた。ここに住んでてよかった」と毎回思いました。
アメリカの西海岸の北部、シアトルやポートランドはパシフィックノースウエストというのですが、独特の魅力があると思います。
深い針葉樹の森、美しい山並みに海岸線、水蒸気を多く含んだ新鮮な空気と霧雨、たくさんの湖や牧場と自然の美しさが格別でした。
街にはビールの醸造所やカフェがたくさんあり、アーチストも多いです。
西海岸といえば、ロサンゼルスやサンフランシスコが人気ですが、機会があればぜひシアトルやポートランドにも足をのばすことをお勧めします。
2年間通ううちに9.11事件もあり、日本線はもらえなくなり、リザーブという休んでいる人をカバーするための要員になりました。
リザーブは、決まったスケジュールは休み以外もらえず、呼び出しがあれば2時間以内に駆け付けなければなりません。
これをその後7年やりました。
9.11で新しい人たちが解雇になり、その後も景気が悪く人を雇えず、私たちが一番下というのが10年続いたのです。
アメリカのCAは年功序列で、スケジュールも古い人からいいのを順番にもらえ、解雇する際は一番下から切られるので、この10年はいつ解雇になるかずっと心配でした。
さすがにリザーブで休みも少ないのに飛行機通勤は大変だったので、ポートランドから2年通ったあと、ベースのあるアトランタに引っ越ししました。
続きは次回に。なかなか終わらず長くなっていますが、お読みくださりありがとうございました。
引退して時間ができた今、こうやって自分の人生を振り返るのにもいい機会だと思っています。