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もし竹内結子に会ったら、僕が言ってやりたかったこと。

親とはぐれた子鹿は声の限り鳴き叫んで親に自分がここにいると知らせようとする。だがそれはトラやオオカミにまで自分の居場所を知らせる危険な行為だ。さあ、困った。絶体絶命か?でもご安心願いたい。しばらくすると子鹿は声も出さず身動きもせず草むらにじっと身を隠して動かなくなる。鹿ともなればそんくらいの知恵は働く、親が見つけてくれるのをじっとそのまま待とうという算段かと思いきや。実はそうではないのだ。小鹿はただ激しい抑うつ感情に襲われて生きる気力を失っているだけなのだ。これはこういう状況になればそうなるように子鹿に初めからプログラムされているまさに天の守りなのである。そしてこれがなぜ私達には生きる気力を失うほどの激しい抑うつ感情が生じることがあるのかの答えなのだ。それは何より私たちの身を守るための天の守りなのである。

出産直後の母親は激しい抑うつ感情に襲われる。つい百年前まで出産は命がけの行為だった。たとえ無事に産まれても産後の肥立ちが悪く亡くなることも珍しくはなかった。だから生き延びるためにはじっとして、その場で動かずひたすら安静にしている必要があった。そしてそのためには親とはぐれた子鹿にしたように、死にたいほど落ち込ませて身動きできなくする必要があったのである。

神は不器用でほかにいい方法が思いつかないのだ。

だから死にたいほど落ち込むのは、天があなたを生かしたい証拠なんだ。世界があなたを必要としている証拠なんだって、もし竹内結子に言ってやれたら何か違ったろうか?

聴いたら明るくなれよう願って作りました。

僕の音楽もよろしかったら、どうぞ。


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