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一人旅を愛する人って今どれくらい増えたのかなって統計見たら、観光庁ので約7%(国内)でした。

観光形態はだいぶ多様に面白くなってきたけど、旅の主体はまだ圧倒的に家族・パートナーや友人なんですね。

なんでこんなこと気になったかって、ちょっとワーケーションする必要があって大好きな神社や山のそばで旅館探してたら、ことごとく空いてない…

繁忙期でもないのになと思って電話で確認しまくったら「お一人さま連泊は受け付けられません」でした。およよーん。

よく一人旅するほうだけど出張ついでの時はビジネスホテル、神社だけの時は宿坊に泊まることが多くて、旅館を探すことが滅多にないから気づかなかった。

営業効率でまだ一人仕様じゃないところが多いんですね。このシェアじゃ仕方ないか。

やっと一人空いてるとこー!と思ったら旅館激戦区で古い旅館をほぼリノベなしでカプセル入れてドミトリーにしてるとか、ガチなコスパカプセル・ゲストハウスと、古き良き旅館の中間が見つけられず。

空き家も旅館の空き部屋も、空いてるけど借りられない問題って似た構造がありますねえ。

コロナが落ち着いてきたら、そんな旅館事情も変わってくるのかな。面白い事業はできそうな気がしますが。

とかなんとか、まだ見つかってないのに遠い目して達観してる場合じゃなく、来年から暮らし方を変えたいと思って、その準備だったんだけどすでに雲行き怪しく挫折しそうです。やれやれ。

私の神社全国一人旅歴は高校時代からなんですが、ものすごくよくいただくご質問が「一人で寂しくないの?」で、いただくたび上手くお答えできてる気がしません。

なんていうか、一人だとむしろ滞在先に「まざる」感じがしています。

一人だから当地の方とお話する機会も圧倒的に増えるし、宿坊とかだとなんなら一緒にご飯食べたり参拝もしたり、行事とかに声をかけていただくことも多い。

もちろん、大好きな人と一緒にいる旅もうんと素晴らしくてひとつひとつの時間をかけがえのない思い出に「ためる・引き寄せる」ような感覚があると思うのだけど、たぶん、その人の横顔や声や、あったかい気配に夢中になってる瞬間も重なる。

一人だと見知らぬ優しい誰かや、そこにしかない風景に全身を澄ませて「開ききってる」瞬間が増えて、旅の色がまた違った濃い香りに満ちたり、離れた地できっと同じ月を見上げる、大切な誰かを思い浮かべることも多い。

「本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。」と太宰治が言ってましたが、活字中毒で本を手放せない私が、旅先ではあんまり本を読まなくなります。

まちで沢山の人に囲まれて、賑やかな声と音にあふれた日常の中にいると、どれだけ時間なくてもすがるように本を読む。

だから、一人旅は寂しくないか、と聞かれたら「うんと豊かで満ち足りた時間だからやってみるといいよ」って答えてはいるのですが。

これから日常と非日常、暮らす旅する働くも、人との出会い方かかわり方過ごし方も、いろんなことがシームレスにまざり重なり変わってくと思うので、愉快で自由な空間の使いこなしが増えるといいですねえ。願わくば、一人にも優しく。

命短し旅せよ乙女。 
知らんけど。

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