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話題の新作【大西、会長になれってよ。】

さくら事務所創業者で現会長の長嶋と打合せしてたら、いきなり放たれた衝撃の発言に持ってたチョコチップクッキー床に落としてしまいました。1枚しか買わなかったのに…!

長嶋「俺ね、相談役になろうと思って」
大西「長嶋さん、念のため聞きますけど相談役って、会社の人の相談にのる偉い人のことですか?やんごとないおじいちゃんが大手企業とかでやってるイメージの。知らんけど」

長嶋「そうそうそれ」
大西「私の記憶が正しければ、長嶋さんは誰の相談にも上手くのったことがないし、社員との1on1でも途中で寝落ちした生けるレジェンドだし、ついでに言っちゃうと偉いおじいちゃんでもないですよね。そしてうちは中小企業」

長嶋「失敬だな!俺だって変わったんだよ。成長して、やればできるんだ」
大西「じゃあせっかくなんで一応聞いておきますけど、なんで相談役なんかになりたいんですかね?」

ここで、なけなし残ったクッキーの欠片ごと、口に入れてたカフェオレ盛大に噴く台詞を聞くことになりました。
忙しかった私のランチ代わりをよくも…!

長嶋「会長になったあなたの相談にのってあげようと思って!」
大西「会長って、誰がですか!なんでですか!嫌ですよ私、そんな昭和のおっちゃんみたいな役職なんて!しかも、長嶋さんに相談のってもらうことって、過去も今も未来もないんですけど…」

長嶋「このところあなた、社長交代準備しようってあれこれスパルタ育成や採用動いてるだろ」
大西「あらー、ご覧になってましたか。珍しい。準備はまだ…時間かかっちゃいますが」

長嶋「当たり前だよ。それより問題はさ」
大西「?」

長嶋「椅子を交代したら自分はいなくならなきゃって思ってるだろ。そんな必要はない」
大西「他人の会社だし、前社長がいたら次の社長はやりづらいのが当たり前です。いないほうがやりやすい。私も自由にさせてもらったから」

長嶋「だからだよ!俺が会長降りるから、あなたが会長に。会社や次の奴のことで懸念点あったらほら、いろいろ相談するよ」
大西「その相談される役が相談役やろ普通!逆や逆!話変わっとるわ!」

長嶋「まあまあ細かいことはどうでもいいじゃん。名前も好きでいいから。皆もあなたのほうが相談しやすいんだし、とにかく次も予約したよ。予約ね。この話は以上終了」

予約ね、懐かしい言葉で思い出した19年前。

前職の事業立ち上げが過酷すぎてぶっ倒れ、仕事をお休みしてたら長嶋がやってきて、さくら事務所の広報担当を打診されたんですが、体力が戻るかも不安で会社勤めコリゴリだしで断った私に、

そこから3カ月くらい、お医者さんからお仕事復帰OK出て打診受けるって決めるまで、長嶋はほぼ毎日電話をしてきて、出れなかったときの留守電には「元気になったら一緒に仕事しような!予約な」「もう机用意したから。予約したよーん」って入ってたんでした。

変わってないというか、いくつになっても暴言吐きのモラトリアム厨二でどこでも敵ばっかり作って回ってるのに、本質的にはうんとピュアでお人好しなところが相変わらずというか…

時間軸戻せたらもっかいやるかって、正直もうドン引き無理なんで過去の自分に「やめとけ」って囁きそうなくらい、でも退屈とは一秒も無縁の激しく破天荒な日々と、なにより、本当に素晴らしくて泣きそうに誇らしい仲間たちとの居場所を与えてもらったなあ。

長嶋の言わんとしたことはわかったので、つくづくの感謝とともにちょっぴり想い出に浸ってたら、ご機嫌な声が降ってきました。

「ねえ、相談役って他に何すればいい人なんだっけ?」

知らぬなら ググってみよう ウィキペディア。
今も未来も、なんでも私に聞くのはやめような(どうせ間違ってるし)。

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