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オリパラ最大の学生団体「おりがみ」の代表を、今引退する理由
2014年8月に立ち上げてから、7年務めた学生団体おりがみの「代表」を、本日をもって引退することとなりました。
そんなに長くやってきたのに、オリンピック・パラリンピックの本番直前に、何故引退するのか?
そう疑問に思う方も多いかもしれません。
その背景を、記したいと思います。
「『おり』ンピック・パラリンピックを、『が』くせい、『み』んなで」の掛け声から始まった学生団体おりがみ。
2014年におりがみを立ち上げた時。
初期メンバーに伝え続けてきたこと。
「僕たちは、オリンピックを学生で迎えられるわけではない。でも、学生が輝くオリンピックを作り上げ、その舞台を僕たちが作れたと思えたら最高じゃんか。それを、舞台裏から眺めようよ!」
このような声かけの元、メンバーを集めてきた。
しかしながら、オリンピックでも僕の人生でも、多くのことがあって、ずるずると代表を続けてきてしまった。
いろんなものが纏わり付いてしまったオリンピックを、そのまま後輩に任せてしまっていいのか?
そもそも、7年も同じ代表が続けてきた団体を、託せる相手なんているのか?
ずいぶんと悩み、葛藤してきた。
しかし、ついに「託してもいい」と思える人物が現れた。いや、もしかすると、とっくの昔から心強い後輩なんて周りにたくさんいて、「託してもいい」と思えるように僕が成長したのかもしれない。
そのとき姿を表したのが、杉本昂熙だった。
彼は、昔の僕のようにギラギラした目で、不器用にたくさん失敗しながら、必死に頑張っている。
周りにひどいことを言われても、ちゃんと悔しがって、前に進もうと立ち上がる力がある。
才能や人望に溢れているだけではない。「彼しかいない」と思えたのは、こうした立ち直る力を何度も目にしてきたからだ。
「彼しかいない」と思い、ずっと前から話は持ちかけてきた。
重いプレッシャーと闘いながら、ずいぶんと悩んだようだ。
2021年1月1日、年が明けるとともに電話がかかってきた。
「俺、代表やります!!」
新たな時代の幕が開く。そんな音が聞こえた気がした。
仕込みは十分。
未来への布石も、できうる限り打った。
想いのバトンも確かに渡した。
あとは、本番を待つのみ。
ここまでは、学生団体おりがみの第一章。
今のおりがみには、200名を超える学生達が所属している。彼らにはそれぞれの物語があって、自分とは何か、社会とは何かを必死に考え、もがき続けている。笑ったり泣いたり、喧嘩したり仲直りしたり。そして、夢に一歩近ずつ近づいていく。ありったけの青春とロマンが詰め込まれている。
間もなくオリンピックが始まる。
遠い日の、最初の仲間達との約束が、眩しく光る。
舞台裏の特等席から、学生が輝くオリンピックを見る。
そして彼らは、次の時代へと、歩みを進める。
学生団体おりがみ、第二章の幕開けだ。
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