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クルド警察とアサド政権民兵の衝突

コロナ禍が内戦下のシリアに広まりつつある中、今後のシリア情勢を懸念させる衝突が発生しました。クルド勢力とアサド政権勢力の小競り合いです。イスラム国を掃討する過程で北シリアの実権を手にしたクルド勢力は、これまで数度アサド政権勢力と衝突しその勢力を掃討してきました。去年トルコ軍が北シリアのユーフラテス川東岸地域に侵攻したことで、アサド政権勢力は再び北シリアに進駐しました。これまでクルド勢力は警備活動をする米軍車両をアサド政権のシリア・アラブ軍部隊が制止する一件がありましたが、これといった衝突は報告されてきませんでした。

シリア人権監視団によれば、4日アサド政権側民兵勢力がクルド治安部隊アサイシュが衝突し、アサイシュ側に3名の死傷者、交通警察に1名の重傷者が出たようです。民兵側にも負傷者が出たようです。

北シリアの通信社であるクルド治安部隊は政権側民兵を制圧したと発表しました。

彼らの発表によればコロナ対策のため設置した検問を民兵の車両が通過しようとし、それを制止しようとしたクルド治安部隊員に民兵が攻撃したことが発端となったようです。

トルコの侵略の脅威によりクルドとアサド政権の間の溝は急速に小さくなっていました。コロナ絡みの規制で双方ともフラストレーションがたまり、今回の一件につながったのかもしれません。

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