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【GK分析】ニックポープ
こんにちは。ReneNoricです。個人の選手に焦点を当てて分析するのは久しぶりです。今回はプレミアリーグ、バーンリー所属のニックポープ。イングランド代表GKです。
まずはプロフィール。
27歳、身長は197㎝。でかいっすね。
何度でも見てられる鮮やかなセーブ。ニックポープ。今季調子良いですよ。pic.twitter.com/8INsLp9Hqn
— Rene Noric (@ReneNoric) August 26, 2019
今季序盤から割と気にしてみていたけど、ここ最近のニックポープがえぐすぎると話題なので、イングランド内では代表の正GKに推す声もちらほら。
— Rene Noric (@ReneNoric) January 26, 2020
(有料記事です↑)
簡単に選手紹介したので、ここから分析をはじめます。ゴールディフェンス、スペースディフェンス、オフェンスアクションについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
⒈ ゴールディフェンス
まずは基本姿勢とポジショニング。彼のプレーを見たことがあるならわかることだが、上半身を常に起こして(つまり、かがむことなく)腕を前に出した姿勢が基本だ。そして相手がどこからシュートを打って来ようと、(シュートの直前まで)その姿勢をほとんど変えることがない。また、GKにありがちな「シュートのタイミングで腕を振る」動作は絶対にしない。腕を振ったりひじを引いたりして動きに勢いをつけなくても多くのセーブをできるのは、サイズに起因しているのかもしれないが、とにかく準備に無駄がない。
無駄のなさはポジション移動にも表れている。ゴールポストを結ぶ半円のなかでサイドステップ、クロスステップを効率よく使い分けていて、教科書通りのようなポジショニングをみせる。
「無駄のなさ」でもうひとつ言うと、プレジャンプもみられない。ときどきシュートのタイミングに合わせてステップを入れるが、ほかのGKによくみられる大きな動作ではなく、ほんとに小さいものだ。
ここまで準備のフェーズについて話したが、本当によく訓練されたGKだということがわかる。実際のプレーをみると、動き自体がもそっとしていて鈍そうに感じられるかもしれないが、そうではなく「無駄がない」のだ。
こうした無駄のない準備から多くのセーブをみせるニックポープだが、彼の特徴となるのが、足を使ったセーブである。
高重心の基本姿勢ともつながるが、上半身を起こした姿勢でも守れるのは足と手のセーブをうまく使い分けているからだ。低い、地を這うようなシュートに対しては足を巧みに使って防ぐ。それ以外では身体を崩して手でセーブできる。この使い分けは彼のプレーのみどころのひとつだ。
一対一のブロッキング、特に開脚しながらの突撃型ブロックは得意分野だ。
TOP 5 | @Popey1992's first big save of the season! 👏
— Burnley FC (@BurnleyOfficial) June 6, 2018
But where does this rank in his personal top 5 of the season?
WATCH ➡️ https://t.co/KAHtm5161s pic.twitter.com/gNqjKtx7Z8
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— Goal Japan (@GoalJP_Official) January 19, 2020
試合の行方を大きく分けた
#ニック・ポープ こん身のセーブ💯
\#ヴァーディ のPKをストップし、逆転勝利を目指すチームに勢いをもたらす。
🏴#プレミアリーグ 第23節
🆚バーンリー×レスター
📺ハイライトは #DAZN で配信中▶https://t.co/BG8q03N5vF pic.twitter.com/lYyTQveLFd
起き上がりのスピードも速い。
2. スペースディフェンス
自陣にボールがある場合、基本的にゴールエリアラインが一番高いポジショニングとなる。それ以上は、状況によりけりだが高いポジショニングはあまり取らない傾向がある。ポジショニングの基準となるのはボールだけでなく、相手の位置も含む。サイドにボールがあるとつられてボール側にポジショニングを取りたくなるものだが、ニアに相手がいないならニアに立つ必要がないので、中央に立つ。基本的なことだが、見る機会があったらぜひ気にしてみてほしい。そうしたポジショニングからDFライン裏にくるボールの処理(たいていクロスボールが多い)をおこなう。
彼のハイボールの強さは数字にも表れている。今季ここまで78本のハイボール処理数はリーグトップだ。
DFラインがソリッドで、かつニックポープとの連係が良いことがこの数字を生んでいる。彼の声が聞こえれば、DFはGKがプレーしやすいように相手をブロックする。信頼関係が成り立っているのだ。もちろんその信頼にこたえるためにポープも飛び出す判断を瞬時におこない、飛び出すときはよい声掛けができている。
3. オフェンスアクション
ビルドアップの貢献度でいうとそれほど高くない。というか、チームが彼に要求していない。前線のFWに対してロングボールを供給し、そこから2ndボールを拾う仕組みがあるので、基本的に短くつなぐことはない。そしてロングボールの精度も平均的だ。
また、つなぐ習慣がないので、プレス耐性も低く、その点がイングランド代表でスタメンをはれない要因となっている。少なくともサウスゲート体制では、オフェンスアクションの成長が代表スタメンに上り詰めるために必要になってくるだろう。
4. ひとこと
月一くらいで分析したい選手を決めて記事書いていくのも面白いかもな。では。
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