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乳幼児から思春期までの会話法〜よりよい親子関係のために〜下

▶︎中学生〜大きく構えて子どもからの関わりを待つ〜

多くの子どもは高学年から中学生にかけて第2次反抗期にさしかかります。親との会話が激減したり、親から見て理解のできない行動をはじめたり、行動範囲も広がって親から子どもが何をしているのか見えない時間が増えるかもしれません。
でもそれは成長の過程。思春期の子どもは悪意でしているわけではなく、子どもも自分自身の言動をコントロールできずに戸惑っている場合があります。子ども自身が混乱していることを知って、親は余裕を持って大きく構えていることです。大切なのは、もし子どもが困った時に、子どもから親に助けを求めることができる関係性を作っておくこと。
もちろん、子どもがやってはいけないことをやっていたとしたら、しっかりと「叱る」ことも必要です。
困りごとを聞くことも叱ることも、親子の関係性の土台がないとできません。もし、幼児から小学生のときに土台ができていなかったとしても遅くはありません。ぜひコミュニケーションを小さい時期に巻き戻してやり直してみてください。時間はかかるかもしれませんが必ず取り戻せます。大丈夫。

▶︎目指すのはいい子じゃなくていい大人

最後に一つだけ。家事や仕事で忙しく手が離せない時に、子どもが話しかけてきたとします。その時に「今は聞けない」と断ってしまうと、子どもは「もうええわ!(怒)」とその話を2度としてくれないかもしれません。
そんなときは「ごめん、今忙しいから1分だけ聞くわ」と1分間だけ子どもに顔を向けて真剣に聞いてやってください。そして時間内に話が終わらなくっても「1分経ったからまたあとで聞くね」と切り上げます。最初から断るよりも、子どもは満足してくれます。後で話の続きを聞こうとしたとき、話してくれる場合もあれば「もうええわ(笑)」と満足して話さないかもしれません。その子は親が話を聞く姿勢をみせてくれたことだけで安心できたのです。
今、目の前の子どもがいつも「いい子」である必要はありません。いつか「いい大人」になればいい。そう考えると日々の子育てが少し楽なりませんか。


和田のりあき
主夫・マジックパパ代表
テレビ報道カメラマンから長女の誕生を機に専業主夫になる。家事育児と地域活動をしながら保育資格を取得。父親の子育てを応援するNPO法人を立ち上げて子育て支援活動を開始。子育て支援アドバイザー、小規模保育園施設長を経てマジックパパとして活動。特技のマジックのコミュニケーション術を活かした子育て講座を10年間で500回開催。地元では小中学校のPTA会長を務める。2児の父。合言葉は「子どもがワクワクする大人になる!」

※西宮市教育委員会発行 ニュースレター『家族の絆』に寄稿した文章です。


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