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タンポポの綿毛のように

公共善エコノミーのロゴマークにあるタンポポの綿毛は、風に乗ってあらゆる方向に飛んでいきます。自分の利益だけでなく、広く社会に利益を与える経済モデルの綿毛は、これまでに世界35カ国の3000以上の多種多様な企業や団体で根付き、芽吹き、育っています。約1000企業・団体が「公共善決算」を作成し、認証を受けています。

時間と労力をかけてこれを行う企業のモチベーションは何でしょうか? これをやることで世間で目立ち、売上を伸ばしたい、顧客を増やしたい、みんながやっているから遅れを取らないように、、、といった浅く、外的な動機ではありません。

参加する企業の多くが、資本主義市場経済システムのままではいけない、変えなければいけない、という危機意識を持っています。風に乗って運ばれてきた公共善エコノミーのタンポポの綿花に、温かさと希望を感じ、公共善決算を実践しています。すでに公共善エコノミーと同様のことを以前からやっている企業の大半は、自社の取り組みを見える化することで、みんなに模範を示したい、と決算に取り組んでいます。志を共にする仲間と交流したい、社会変革の主体になりたい、決算レポートを作成する過程で自社の強みと弱みを再認識し、進化を促進したい、といったモチベーションも、あらゆる参加企業に共通するものです。

みんな、公共善エコノミーに大きな意義を感じて公共善決算を行なっています。決算で良い点数を取って1番になること、他社と比較することが目的ではありません。全方面へ信頼関係を構築し、「競争」ではなく「協力」をベースに、新しい市場経済の仕組みをみんなで一緒に創造したい、という深く、内的な動機があります。これを実践した企業には、もしかしたら売上や利益の向上、すなわち、良い金銭的決算(財務諸表)がもたらされるかもしれませんが、それは副次的なものです。公共善企業が得ているのは、リスペクト、信頼、仲間、そして更なる進化のモチベーションです。

以下は、公共善エコノミーに参加する企業の幹部の言葉です。

「数年前に公共善エコノミーのことを知ったとき、私たちが保持してきた信念をしっかり束ねているコンセプトだと感じた」
タイフーン豆腐有限会社の元マネージャー アルフォン・グラーフ氏

「まず会社のミッション・ステートメントをリフレッシュすることから始めた。銀行家は真面目なので2年の時間を要する長いプロセスになった。すべての従業員を取り込んで、みんなで新しい価値を共有し合うことができた」
ライフアイゼン銀行レッヒ・アム・アールベルク協同組合の元理事 ベルント・フィッシャー

「私たちは持続可能性を促進したいから携帯電話通信事業を行っている。通信事業を促進したいから持続可能性を掲げているのではない」
「公共善エコノミーは、私たちが本質的に求めるものに対して、構造と透明性を与えてくれる」
WEtell 有限会社の創設メンバー アルマ・シュプリビレ & ニコ・トゥハー


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