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書評 「多様性」 by 岩田京子さん

埼玉県吉川市で長年、環境に関する市民活動をされ、市議会議員も勤められている岩田京子さんからの書評です。私が知らなかったゲーテの言葉が印象的です。

日本の森林が色々危惧されている中で、まだまだ可能性があると確信でき、ワクワクとドキドキが止まりませんでした。森の多様性は素晴らしい。「森を」「森で」楽しみたい人が増えることが大切なんだと思いました。著者の池田さんは専門家ですが、文章はとても読みやすく、森への愛情がたっぷりで前向きな気持ちになりました。
日本人も自然と共に生きてきた国民だと思っていたけれど、ドイツの「森林業」、森のつくり方・木の活用の多様性、それが全てハーモニーのように絡み合ってくまなく活用する様は「素晴らしい」に尽きます。
後半にはヘッセまで登場して、「我がまま」な生き方を教えてくれました。私たちの中に天国の教えがあるから、その心の声に忠実であれと。ヴォルテールの「私たちは自然は常に教育よりも一層大きな力を持っていた」やゲーテの「なぜ私は好んで自然と交わるかというと、自然は常に正しく、誤りはもっぱら私のほうにあるからだ」などという言葉も思い出しました。昔から、自然は偉大で、全てを教えてくれているんです。
森林の話だけど、人間の生き方の話で、現代人の心にノックしてくれる本だと思います。

岩田京子 筆

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