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#14 計算力をつけるには

久々の投稿になりましたが、
今回は計算力をつけるにはどうしたらいいか、
について記載をしたいと思います。

私は数学をメインに塾講師をしていましたので、
この計算力をつけるために大事なことは何か、
を考えることがとても多かったです。

計算力に大事なものとしては2つ挙げられると思います。
1つはスピード、そしてもう1つは正確さです。
この2つを兼ね備えた人が計算力がある、となると思います。

では、1つ目のスピードから考えていきたいと思います。
スピードを上げるためにとても大事なことは、
「時間制限を設けること」です。
例えば宿題でもなんでも時間を設けて計算に臨むことで、
計算のスピードは養えます。
小学生の場合はドリルに目安時間などが記載されていると思います。
その目安時間からまずは始めて見るとよいでしょう。
そして、次に同じ問題を目安時間を減らして実施してみると効果的です。
同じ問題を解くことは解法を身に着ける上でも有効です。
また、時間を短くすることは緊張感を増すことができます。
同じ問題で同じ時間ずっと解いていても計算力は変わりませんが、
時間をどんどん短くしていくことで処理能力は鍛えられます。
一度やった問題だからこそ、
このような工夫で何度も解かせるとよいでしょう。
中学生の場合はなかなか目安時間などは記載されていません。
その場合は一度時間を図って解いてみる。
そこから先ほどの通り、
どんどん時間を短くして解いていくとよいでしょう。

次に2つ目の正確さ、ですが、
これは丁寧な解法と見直しの徹底をすることで高められると考えます。
丁寧な解法とはひっ算や途中式をきちんとやる、ということです。
よく「計算ミスした」といっておしまいにする子がいます。
こういう子の特徴は何かというと、
頭の中で計算している、ということ。
そのため、どこで間違えたかを質問しても、
途中式などが残っていないため、
本当に計算をミスしたのか、
そもそも解法が正しくできていたのかが分からないのです。
ですから、その後も「計算ミス」をいうことばを繰り返すのです。
もちろん人間誰でも計算ミスはします。
でも、それを一言で片づけていては成長しません。
よって、面倒ではあってもひっ算や途中式をしっかりと書くべきなのです。
また、このひっ算や途中式を書くことによって、
見直しがしやすくもなります。
そうすると、テスト中でも計算ミスに気付きやすくなるのです。
ちなみに、ひっ算や途中式を書いていても、
自分が見返せないようでは本末転倒です(実際結構います。。。)。
そうならないようにするために、
あとで見返したときにわかるような計算を心がけましょう。
おうちの方ができることとして、
問題用紙を確認してみてどこにどこの計算がされているかわかるか、
を見てみるとよいでしょう。
もし見ても分からない状況であれば、
どうやったら良いかについて話し合ってみるのも良いですね。

ちなみに、計算力を上げるのにとても効果が高いのは
「そろばん」です。
そろばんを習ったことがある人は分かると思いますが、
時間制限があり、正確さもなければ昇級しません。
そのため、必然とこの2つが兼ね備わるのです。
そろばんを習っている人は水泳や英会話に比べると少ないですが、
東大生の習ってよかった習い事ランキングでは上位(だいたい1位)に来ます。
それだけ昔からある習い事の中でも効果があるといえるでしょう。

ちなみにそろばんはひっ算や途中式がありません。
でも正確さが上がるのはなぜか。
それは同じ問題で見直す際にもう一度計算をするからです。
これ、実はとても大事なことで、
私たちは脳の構造上、
一度やったことを「正しい」と認識しやすいため、
ひっ算などを見直しても間違いを見つけにくいのです。
これは計算に限らず文章なども、
自分の書いた文章だと見直しても誤字脱字に気付きにくいという経験ありませんか?
それと同じなんです。

でも、そろばんの場合は一度答えを出してますが、
見直しのために再度計算をします。
この時答えは出てますがプロセスまでは覚えていませんので、
新たな問題として取り組めるわけです。
よって、はじき出される答えが同じであれば間違いない、
異なっていれば3回目を解く、という操作を行います。
こうすることでより正答率は上がっていきます。

ですから、これを応用するのであれば、
テストの見直しもそろばんと同じようにできるとよいのかもしれません。
ですが、現実的にはそんなに時間を作れないでしょう。
なので、普段は丁寧な計算と見直しの徹底をすることで計算ミスを防ぐようにしていくのが大事です。

私は子どもたちに
「計算ミスも実力だ」
といい続けました。
計算ミスを計算ミスとだけ捉えるのか、
計算ミスによって点数を落とさないようにするために改善していくか、
によって人生は変わるといっても過言ではありません。
なぜなら1問の配点は数学が一番大きいので。
あなたはどちらの人生を選びますか?

少しでも「計算ミス」という言葉が世の中から減ることを祈って、
本日はおしまいにしたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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