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#11 成績表(模試)の見方

前回、模試の受け方について書きましたが、
今回はその続きで成績表(模試)の見方を書こうと思います。

模試を受けると成績表が来ます。
そこで皆さんは何に注目をしますか?
おそらく大半の方は点数や偏差値に注目をすると思います。
特に子どもたちは偏差値が上がった、下がったで一喜一憂します。
でも、成績表で大事なのはもっと別のところにあります!
成績表の見方で大事な点を記載していきたいと思います!


①各教科の設問別点数と平均点を見る!

大半の模試では教科の点数や偏差値の下に、
各教科の設問別点数と平均点が記載されています。
大事なのはここです!ここをしっかりと見ましょう!!
なぜ、ここを見るのかというと自分の強みや弱みが見えるからです。

例えば、配点20点の問題で平均点が18点なのに自分は12点しか取れていない、
ということがあればここはしっかりと問題を見直して、
理解ができていないのか、それとも単純にミスをしたのかを突き止めるわけです。
理解できていないとなればもう一度教科書を振り返るなり、
先生に質問をするなりの対応が必要でしょう。
単純なミスであればそのミスをどうやったら防げるかを考えるのが大事です。
こうやって自分のできないところをどんどん潰していくのが大事なのです。

また、配点10点で平均点2点で自分は3点だった。この場合はどうでしょうか。
中学生の数学だと空間図形でこのようなことが起きやすいです。
でも、この場合はみんなができていないので、重要度は下がります。
もちろんできるように勉強をすることは大事ですが、
取るべき問題がきちんととれていると考えれば、
あまり多くの時間をかける必要はないでしょう。
このようにして設問別をしっかりと見ることで、
自分のすべき学習が見えてきます。

ちなみに、よく「○○(教科)の偏差値が安定しないんです。」
という相談がありますが、
それは強みが多く出れば偏差値は上がりやすく、
弱みが多く出れば下がりやすい、と考えられます。
そのような傾向が無いかも含めて今までの成績表を振り返ってみてはいかがでしょうか?

②合格判定ランクに惑わされるな!

点数や偏差値を見てからだいたい次に見るのは、
志望校判定ではないでしょうか?

○○高校の判定Aだった!とか、Dだ、やばっ。。。とか。
確かにわかりやすい指標ではありますので、
感情が浮き沈みするのはよくわかります。
実際、自分もそうでしたから。。。w

でも、塾講師の経験をしたことでわかったことは、
大事なのは合格ランクよりも、合格ラインのどの位置にいるのかです。
同じようなことを言っているように見えるかもしれませんが、
実は、合格判定ランクは高く設定されていると考えてください。

例えば合格ライン偏差値75の学校があったとしますが、
この時、皆さんはどう思いますか?
偏差値75が「真ん中」だと思っていませんか?
確かにそういう学校もあるのかもしれませんが、
実際この偏差値75は合格率80%以上を指している場合が多いです。
成績表で自分の位置を示す棒グラフがあるようであれば、
それを見てみてください。
大半の棒グラフは山なりになっていると思いますが、
実際に合格ライン偏差値といわれるところを越えている生徒って、
すごく少なくありませんか?
このように合格ライン偏差値というのはとても高く設定をされているのです。

それはなぜか。

合格ライン偏差値=確実に受かる偏差値、
でなければ信用されなくなるからです。
合格ライン偏差値を50%のところに置いたとしましょう。
この偏差値を取ったのに落ちた!という人が続出したら信用されなくなりますよね?
そのため、合格ライン偏差値はこの偏差値をとって落ちる子はまずいないだろう、
という線引きですからとても高いのです。

こういうことを理解して見るのと、そうではないのとでは、
捉え方が変わってきます。
ですから、皆さんには合格ランクに惑わされずに、
きちんと自分の位置を把握してほしいのです。
とはいえ、どうやって自分の位置を把握するのか。
それは次の方法となります。

③自分の位置を知る方法

自分の位置を知るには、志望校ごとに記載されている、
志望校別順位を見ましょう。
そこで倍率何倍までであれば合格できるか、
を計算するのです。

例えば、500人中200位だったとすると、
倍率2.5倍でも合格できるという計算になります。
この倍率がその志望校の平均的な倍率と比べて、
高いか低いかも確認しましょう。
2.5倍まで大丈夫!と思っても、
その志望校の平均的な倍率が3.0倍であれば、
学力上合格できないということになります。
ですから、倍率3.0でも合格できるようになるまで位置を高めていく必要がある。
そうなると明確にどれくらい足りなかったかを考えられるようになります。
もちろんギリギリでは不安だと思いますので、
3.5倍、4.0倍でも合格できるように頑張る必要はありますが、
まずは3.0倍にするためにどうするかを考えていけるとよいでしょう。

いかがでしたでしょうか。
少しでも参考になられたのであれば幸いです。

成績表は受験勉強に活かせる最大のツールだと思っています。
成績表を基に志望校合格の戦略を立てて、
合格を勝ち取って欲しいと思います。

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