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投資家から見た「WeWork」の上場騒動とそこから再確認したこと

皆さん、こんにちは。

少し前の記事になりますが、いろいろあった「WeWork」さんが上場しましたね。このニュースは我々が投資を進めていく上で結構いろいろ示唆に富んだ内容を与えてくれています。今回はこちらについてお話出来ればと思っています。

「WeWork」の一連の騒動で感じたこと

WeWorkさんに投資をしていたのは皆さんもご存知かと思いますが、孫さん率いるソフトバンクビジョンファンド(SVF)です。いろいろな投資先を成功させていると言われているファンドですが、このWeWorkさんへの投資は当時から少し違和感を感じておりました。

SVFさんはグローバルの投資家から高いリターンを約束し出資を集めている企業です。そのためどうしても投資先は「レバレッジ」が効きやすいIT企業が中心となっていました。

ざっくり言いますと、IT企業がレバレッジが効きやすい理由としてはひとつヒットするサービスや商品があれば、「低コストで大量生産(コピペ?)」が可能なため大きなリターンが望めるからですね。かなりざっくりですね(笑)。

ただ、このWeWorkさんについては少し毛色が異なります。私も不動産投資をしている身ですので良くわかるのですが、不動産に関しては、必ず「物件」という物理的な商品?が存在します。

つまり規模を拡大していけばいくほど物件も多くなり、そのための資金調達も必要になります。また規模を拡大していく際にどうしてもリスク評価にばらつきが出始め(ターゲットを達成するため無理をして購入する必要が発生)、諸々のリスクが大きくなる傾向があります。

もちろん、規模を拡大することにより、そのヘッジも出来ますしコストも「規模の経済」が効くためメリットも大きいのですが、いかんせん、IT企業のコスト&リスク構造とは大きく異なります。

私くらいの利回りターゲットや投資規模では無理なく可能ですが、外部から資金を調達し高い成果を求められるSVFさんのような企業では、いささか無理をしている感が否めませんでした。

実際、いろいろな問題が発生し当初の予定とはだいぶ異なるカタチで上場したのですが、ここで再確認したのが「レバレッジ」の大切さです。

人間一人ひとりの能力に大きな差は存在しない

IT企業と不動産投資のレバレッジの差についてお話させて頂きましたが、これは我々一般個人についても同じことが言えます。

前澤さんに代表されるような富裕層と一般のサラリーマンの方と比較して「個々の能力が資産規模と同じくらい異なるか?」と聞かれれば、それはないですキリッ)。人間とチンバンジーでさえ、DNAの差は3%くらいと言われているので(笑)。

ではなぜここまで資産という結果に対して差分が出るかというと「いかにレバレッジを効かせたか」に尽きると思っています。レバレッジのかけ方は人によって異なるかと思いますけどね。

事業を起こして社員でレバレッジをかける方もいれば、私のように投資でレバレッジをかける人間もいるかお思います。ただ、一つ言えるのは「レバレッジ」をかけずに資産を築き上げた方はほぼ皆無と言えることです。

いかにレバレッジをコントロール出来るか

といっても、現在のようにテクノロジーが発達した時代ではレバレッジをかけること自体は難しくありません。

問題はレバレッジをかけることでなく、「レバレッジをコントロール」する技術にあります。レバレッジ自体が悪い事でなくレバレッジをコントロール出来ないことが問題なのです。FXや先物投資のレバレッジで失敗する例はこちらの能力の欠如ですね。「コントロール出来ないことが問題」なのにレバレッジ自体が悪く言われている感がありますね。

サラリーマンの方の多くはご自身が理解していないのですが、とても信用力のある職業です。ですので、住宅ローンという高額の商品に対して「レバレッジ」をかけ、購入することが出来るのです。残念なのは、その「住宅」という商品は収益を生み出す商品でないだけです。

サラリーマンの方のレバレッジのかけ方のステップを説明すると以下のようになるかと思います。

1. 信用力をあげレバレッジ可能な状態にする(住宅ローンがおりる方はすでにクリア)

2. 自身の属性・得意なことを見極め、レバレッジをコントロールする方法を見極める(⇦ほんとどの方がここで足踏み)

3. 資産が増加傾向になり、そこからの収益(不労所得)で生活が可能

ですので大切なことは、儲かる金融商品や投資話に飛びつくのではなく、自身にあったレバレッジコントロール方法をいち早く確立し、その後は「それに合った」金融商品や投資を選んでいくということです。

ちなみに私自身を分析するとこのようになるかと。

・ビジネスをゼロからスタートするようなタイプの人間ではない

・会社規模が大きくなると発生する社内政治が不得意(すぐ投げ出しがち)

・企業の戦略立案/業務改革/企業分析等は得意

・チャート分析/テクニカル分析やトランザクションが多い金融取引は苦手

ということから「不動産投資」と「長期のインデックス投資」に落ち着いております(笑)。

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