ノリ / トレーニングラボ

[柔道整復師 / トレーニング指導者]noteではより専門的な内容を解説しています、Y…

ノリ / トレーニングラボ

[柔道整復師 / トレーニング指導者]noteではより専門的な内容を解説しています、YouTubeでバーベルトレーニングやコンディショニングの方法を発信しています。大阪鶴橋でジムを運営(パーソナルのご予約は→)https://www.traininglabo0808.com/

マガジン

最近の記事

【広背筋】ラットプルダウン・懸垂で胸を張ると背中が効きやすい理由

ラットプルダウンや懸垂などのプル系種目で、広背筋を鍛えられます。 「背中を丸めて、バーを引くと腕が疲れやすい…」 「だから、胸を張って広背筋を使える姿勢にしよう!」 なぜ、胸を張る「胸椎の伸展」の姿勢で、広背筋は働きやすいのでしょうか? 解剖学の知識からみると、広背筋の働きに「胸椎の伸展」はなく、関係性が見えません。 理由は、筋肉によって理想的な「肩の運動方向」が違うからです。 脇を閉じる「肩の内転」で働く大きな筋肉は、大胸筋と広背筋です。 ▪️背中

    • 【ベンチプレスとダンベルプレス】大胸筋の働き方が全然違う理由

      ダンベルベンチプレスで大胸筋が効かせられるが、バーベルベンチプレスで行うと肩を痛める人は多いです。 原因は、バーベルとダンベルの「挙上方向の違い」を、知らないからです。 ダンベルBPのボトムポジションで、胸から押す方向は、「前内側」です。 スタートは肩のラインから始まり、軽く脇を開きながらダンベルを下ろします。 ボトムから肩のラインに戻るように「前内側」に押すと大胸筋が働きます。 しかし、バーベルBPでダンベルBPのように「前内側」へ押すと、肩が前にでて痛めます

      • 【デッドリフト】鏡を見ながら引くと腰を痛める理由

        デッドリフトで、鏡を見てフォームを確認しながらバーを引くと、腰が曲がります。 顎先が上がると、頚椎の上部は後ろに倒れる後屈が起こり、頚椎の下部は前に倒れる前屈がなされます。 立った姿勢で再現すると、背骨に対して頭が前に出ている「ストレートネック」の様な姿勢です。 この姿勢では、「頚椎下部の前屈」に伴い、胸椎や腰椎まで屈曲しやすくなります。 頚椎の動きにミスが起こると、動きのつながりで破綻して、脊椎を自然な湾曲であるニュートラルのポジションで耐えられなくなります。 デ

        • 【スクワット】腰痛で悩んでませんか?

          【ダメだ、腰が痛い…】 スクワットで、腰に悩みはありませんか? 「しゃがむと痛い…」 「回数を重ねると段々と痛くなる…」 「スクワット終わりにズキッとする…」 「次の日の朝に動けない…」 一つでも当てはまるなら、今すぐフォームを見直しましょう。 腰が痛くなる原因は「体幹部を支える力」が弱く、しゃがむときに腰が曲がるからです。 スクワットは、股関節を支点に「上半身を倒す運動」です。 骨盤〜腰椎〜肋骨が一体化して、「上半身」を一つの関節として動かせると、腰へのス

        【広背筋】ラットプルダウン・懸垂で胸を張ると背中が効きやすい理由

        マガジン

        • スクワット
          12本
        • デッドリフト
          3本
        • オーバーヘッドプレス
          3本
        • ベンチプレス
          6本

        記事

          腕立て伏せはベンチプレスの最強補助種目

          ベンチプレスより優先する種目は、腕立て伏せです。 それは、肩甲骨を支える力が鍛えられるからです。 ベンチプレスの特徴は、肩甲骨が固定されていることです。 肩甲骨がベンチ台に食い込み、バーの重量が増えるほど、腕や胸で耐える力が高まります。 バーを下ろしても、肩甲骨の位置は動かないので、肩甲骨を支える力は強くなりません。 腕立て伏せの特徴は、肩甲骨を自分で安定させる必要があることです。 スタートポジションでは、重力に耐えるように、「前鋸筋」で肩甲骨を同じ位置でキープし

          腕立て伏せはベンチプレスの最強補助種目

          【筋トレは逆効果?】猫背姿勢が治らない原因

          姿勢が悪いといえば、真っ先に思いつくのが「猫背」です。 背中から腰が曲がり、頭が前に出た姿勢です。首から腰のだるさや痛みが伴います。 デスクワークなら肩こりを感じやすく、立ちっぱなしの姿勢が続くと、慢性的な腰痛になりやすいです。 猫背になる原因は、「運動不足」で筋肉量が少なくなるからです。 背骨を支える筋肉の働きが弱くなると、直立姿勢で重力に対抗できなくなり、背中が曲がりやすくなります。 普段から、歩く、走る、しゃがむ、といった日常生活で「体を動かす習慣」があると、

          【筋トレは逆効果?】猫背姿勢が治らない原因

          【サイドレイズ】肩を鍛えられるが、肩関節を壊す理由

          肩関節を絶対に壊したくない人は、今すぐサイドレイズを辞めましょう。 それは、サイドレイズが、正しい肩の運動からかけ離れているからです。 《バンザイに必要な関節の動き》 ▫肩関節の外転 + 外旋 + 肩甲骨の上方回旋 腕の挙上には、手の平を上に向ける外旋と、肩甲骨が回りながら開く上方回旋が同時に起こります。 肩の外旋と肩甲骨の上方回旋が起こらないと、バンザイで耳まで付けられず肩の詰まりや違和感が出ます。 特に、肩甲骨の上方回旋は重要です。 肩甲上腕リズムという、腕の

          【サイドレイズ】肩を鍛えられるが、肩関節を壊す理由

          【懸垂vsラットプルダウン】決定的な違いを解説

          懸垂とラットプルダウンは、鍛える部位は同じですが働き方に差があります。 「腕を挙上させた姿勢で、引くと広背筋が働く」 これは紛れもない事実ですが、「何」を動かすかの違いがあります。 ▶何を動かすのか? ・バーに身体を近づける懸垂 ・身体にバーを近づけるラットプルダウン 「ラットプルダウン」では、大腿部にパッドを挟んで、かかとを浮かせると下半身がロックされます。 腰が反らないよう腹筋に力を入れ、胸を張りバーをカラダに近づけると、広背筋が働きます。 「懸垂」では、バー

          【懸垂vsラットプルダウン】決定的な違いを解説

          筋トレ初心者は「床引きデッドリフト」を絶対やめろ!

          筋トレを始めたての人に、おすすめをしない脚トレは「床引きデッドリフト」です。 理由は、動作の手順が多く、感覚を掴みきれないからです。 『床引きデッドリフトの流れ』 ①スタートポジション ②1st Pull(引き始め〜膝下まで) ③2nd Pull(膝下〜最終域) ④ロックアウト ⑤バーの下ろし この5つの流れは、全く違う動きで、意識をするポイントも変わります。 簡単に、ポイントを挙げると、 ①スタートポジション  ➡足幅、手幅、腹圧、顎、目線、胸を張る、お尻の位置 ②

          筋トレ初心者は「床引きデッドリフト」を絶対やめろ!

          【ダンベルプレス vs ダンベルフライ】根本的な違いとは?

          どちらも大胸筋を鍛える種目ですが、押す運動(プレス)と伸ばす運動(フライ)で特徴があります。 それは、大胸筋を効率的に効かせる「協働筋」が変わることです。 「ダンベルプレス」 主働筋:大胸筋 協働筋:上腕三頭筋 「ダンベルフライ」 主働筋:大胸筋 協働筋:上腕二頭筋 プレスは、垂直にかかる負荷に対して、肘を伸ばす上腕三頭筋が働きます。 フライは、脇を開いて肘の外側に負荷がかかるので、肘を曲げる上腕二頭筋が働きます。 しかし、あくまで協働筋ですので、二頭筋と三頭筋の

          【ダンベルプレス vs ダンベルフライ】根本的な違いとは?

          スクワットの踏み圧|フォームの安定性を高めるコツ

          重心を足の真ん中にある「甲」の部分でキープしつつ、前後に体重がズレない力を造語で「踏み圧」と呼ばれています。 足裏の密着度があがり、まるで地面と靴底が接着剤でくっついているとスクワットでバランスが保てます。 医療用語で使われる「支持基底面の安定性限界」という言葉がありますが、これに似ています。 足幅も含めて、足裏全体が地面についている面積のことを「支持基底面」と呼びます。 支持基底面の中で、重心移動ができる範囲を「安定性限界」と呼びます。 例えば、身長、体重、足の長

          スクワットの踏み圧|フォームの安定性を高めるコツ

          反り腰になる人の特徴

          普段の姿勢は、まるまる筋トレの動きにつながります。 運動不足により、下半身や体幹を支える力が弱くなると、反り腰になったり、腰が曲がったりします。 反り腰は、関節が緩い女性になりやすいです。 大腿骨の「前捻角」という股関節の骨格が、内股になりやすいかどうかも関係しています。 関節の緩さや前捻角は遺伝的な問題です。 しかし、反り腰はトレーニングをして良い姿勢を作る「エクササイズ」で改善します。 反り腰は、骨盤がおじぎをする「前傾」の角度が高まり、それに伴い、腰

          反り腰になる人の特徴

          【バーベルカール VS アームカール】骨格から考える効果の高い種目

          腕の力こぶを鍛える、上腕二頭筋の種目はどちらが優秀でしょうか? 解剖学的な支点で考える、骨格に適したフォームをお伝えします。 答えは、ダンベルカールです。 グリップが自由なので肘にストレスなくカール動作ができるからです。 肘関節は、曲げる屈曲動作と、伸ばす伸展動作に分かれます。 肘の屈曲で、上腕二頭筋が働きます。 そして、肘関節を作る上腕骨と比べて前腕骨が「10~20度」だけ外に傾いています。 これを「生理的外反角」と呼びます。 ・男性の平均:「10~15度」

          【バーベルカール VS アームカール】骨格から考える効果の高い種目

          【背中が効かない】懸垂で「腕ばかり」が疲れる原因

          体重をコントロールするので、正しいフォームで懸垂をするのは難しいです。 特に、肩甲骨のポジションが重要です。 胸を張って首を長くした姿勢で、体をバーに近づけなければいけません。 常に、肩甲骨は腰背部に近づける「下制」の維持が必要です。 引き始めからトップまで「下制」を続けると、「広背筋」の活動が高まります。 理由は、肩甲骨を下制位で保つ姿勢では、肘を脇腹に近づけると、「肩関節の内転」が起こりやすいからです。 肩の内転動作で働く大きな筋肉は、大胸筋と広背

          【背中が効かない】懸垂で「腕ばかり」が疲れる原因

          三角筋を効かせるトレーニングが肩を壊す!

          ダンベルショルダープレスやサイドレイズをし過ぎると、肩が壊れます。 それは、肩甲骨を固定させて、三角筋にだけ効かせようとするからです。 腕の挙上は、肩と肩甲骨が一緒に動くと、バンザイができます。 三角筋に効かせるトレーニングを続けると、肩と肩甲骨の筋力のバランスが崩れます。 肩を動かすのは得意になりますが、肩甲骨の動かし方がわからなくなります。 肩甲骨を動かす前鋸筋や僧帽筋中・下部の働きが弱くなり、肩甲骨の可動域が悪化します。 すると、バンザイをするとき

          三角筋を効かせるトレーニングが肩を壊す!

          【デッドリフト】腰を痛める間違ったルーティンとは?

          床引きデッドリフトの一番多い悩みは、「腰部の疲労」が溜まることです。 原因は、 ・股関節が硬い ・背部〜腰部の反る力が弱い ・腹筋が弱く腹圧が働かない このような身体の問題があると、バーを引くときに腰が曲がります。 他のトレーニングでも「腰痛」に悩んでいるなら、ストレッチやエクササイズで改善します。 「コンディショニングを、どれだけしても変わらない…」 「床からバーを引くと、なぜか腰が勝手に曲がってしまう…」 その理由は、デッドリフトの「ルーティン」が間違っ

          【デッドリフト】腰を痛める間違ったルーティンとは?