グレートギャッツビーを追え

グレートギャッツビーを追え

ジョン・ グリシャム/村上春樹(小説・文学)

あの名作中の名作、フィッツジェラルドのグレートギャッツビーの直筆原稿が盗まれるという、あらすじからして本に関わる内容がプンプン匂う本好きにはたまらない話となっていて、私自身も表紙を見た途端に即買いでした!

さらにあの村上春樹さんが翻訳を手掛けていることにもワクワクが止まらない。なにせ知っている方は多いと思いますが、実はグレートギャッツビーの翻訳も村上春樹さんが手掛けていたのです。
グレートギャッツビーといえば、1925年4月10日に出版された小説で、フィッツジェラルドの代表作であると同時に、現在ではアメリカ文学を代表する作品の一つであると評価されています。
あの村上春樹さんが愛してやまない本であり、さらに影響を受けた本であることは有名な話です。  
自著『ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック』(中公文庫)で「高貴さ・喜劇性・悲劇性をたっぷりともつ作劇術「アメリカン・ドラマツルギー」を20世紀の初頭に出現した巨大な大衆社会にすっぽりと適合させ、アメリカ文学の新しい方向性を切り開く先駆となった」、「過不足のない要を得た人物描写、ところどころに現れる深い内省、ヴィジュアルで生々しい動感、良質なセンチメンタリズムと、どれをとっても古典と呼ぶにふさわしい優れた作品となっている」と書いていました。

私自身、何度も繰り返して読みました。正直文学って何処か難しく古めかしいイメージがありますが、そんな偏見を吹き飛ばすカッコ良さが滲み出る作品となっていて、表現ひとつにしても切れがあり、奥行があり、読む度に惹き込まれる作品です。
ぜひグレートギャッツビーも読んでみて下さい!
YouTubeでオリエンタルラジオの中田さんが本の内容をとても分かりやすく説明している動画があるので、洋書に慣れていない方は先に動画を見てから読むとより理解が深まると思いますよ!



ちなみに筆者のグリシャムさんは自身の弁護士経験を活かして、リーガル・サスペンス(いわゆる法廷もの)を数多く執筆しているアメリカの小説家です。
冒頭より、ある犯罪グループがプリンストン大学図書館の厳重な警備をかい潜り、グレートギャッツビーを含めた保険金総額2500万ドルの5冊の直筆原稿を盗むシーンから。
臨場感たっぷりで早くページをめくりたくなるそんなスタート感があります。
その後、行方をくらました直筆原稿の捜査線上に、
ブルース・ケーブルというフロリダで独立系書店を営む名物店主が浮かびます。この男希覯本収集家という顔を持ち、あらゆるルートで希覯本を手に入れてきた実績があります。
このブルース・ケーブルを探る為に抜擢されたマーサーは31歳の独身女で、小説家として活動していながら長らく長編小説が書けぬままノース・カロライナ大学の教師を勤めていました。多額の奨学金を返すのに日々を浪費し、将来に不安を抱いていた最中に持ち掛けられた取引に応じ、ブルース・ケーブルを追うことを決めました。ここから始まるマーサー目線での物語が冒頭とはガラリと変わる雰囲気で描かれていて、とても読み応えのある一冊となっています。海外文学が苦手だという方も、村上春樹さんの読みやすく情景の浮かび上がる文章でさくさく読めると思います。
もっと詳しい内容が知りたい方は、別枠の考察ブログで紹介する予定です。
人生に休息を。心に物語を。


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