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"身も蓋もない話"とはまさにこのことかというくらい身も蓋もない話を今からします

日本で生まれ日本で育った僕は、世界のたくさんの街に憧れがあります。

アニメーションを勉強している身としては、ハリウッドやバークリー(どちらもアメリカ)はもちろん気になります。

そういったことを抜きにして、街として好きなのはパリやヴェネツィア、ローマやアムステルダム、そしてその周辺の小さな村々(バルビゾン村など!)。

そしてなぜか(本当になんでかわからないんだけど)、スイスに小さい頃から憧れています。
アルプスの少女ハイジは見たこともないし、北海道出身なので雪は何も珍しくありません。
でも、スイスに憧れています。

つまるところ、自分はヨーロッパの歴史が真っ当に積み重なった街に憧れがあるんだと思います。


 何かを作る(自分の専門はアニメーション)ということは、人として強くならなければいけないと感じることが多くなりました。

そこで、真剣に海外で生活をすることも考えているのですが、1番先に出てくる選択肢はやっぱりヨーロッパなんですね。

ただ、どうしても、脳裏に焼きついて離れない街があるんです。

それはディキシーランドと呼ばれるアメリカ南部。
メンフィスやニューオリンズといった街ですね。

これらの街について特段詳しいわけではないんですが、ニューオリンズに関していうと植民地がコロコロと変わった歴史があるんです。
特にフランスの影響が色濃く残っていて、それと同時にアメリカの黒人奴隷制度があった時代なので、街そのものにアフリカの遺伝子も入っている。

パリが
"歴史が真っ当に積み重なった街"
であるならば、

ニューオリンズは
"歴史が歪に混ざり合った街"
なんです。

ニューオリンズはみなさんご存知、ジャズ発祥の地でもあるわけですが、ジャズは基本的に楽譜はなく、その場の"ノリ"で合わせることが多いそうです。
(間違ってたらごめんなさい!!)

その"ノリ"で合わせることを、ジャムセッションと言ったりするんですが(いちごジャムのジャムです!)、
ニューオリンズという街自体がフランスやアフリカやスペインや、そしてアメリカが混ざった"ジャム"なんです。

ジャズ🎵と聞いて皆さんが想像するような音楽はいわゆる"モダンジャズ"と呼ばれるもので、
ニューオリンズで生まれた最初のジャズ(traditional,New Orleans)とは、僕のような素人から見ると全然違う音楽に見えます。

そんな古いジャズが大好きなんですが、その時代のジャスにはある種"強引な"エネルギーがあると感じるんです。

この歌は『I’ll Fly Away(私が死んだ時)』という曲で、僕はすごくポジティブな歌だと思っています。

いつかこの人生を終えた時、先に死んでしまった仲間と一緒に、天国でバンドを組んで歌って踊るんだ。

そういった内容の歌詞(意訳)です。

黒人奴隷として現代人には考えられないような労働をさせられていた人たちにとって、唯一のはけ口だった音楽。

洗濯板や洗い桶、その他身の回りにあるものを使って音楽を奏でていたそうです。

こういった時代背景がありながらも、
"それでも死のうとしなかった"ということに、僕はいつも感心されられます。

さっさと死んだ方が楽なことは誰でもわかるんですが、それでも生きる希望を捨てずに、多少"強引に"でもその命をまっとうした。


その、いい意味での"強引さ"というのが、アメリカ南部(もっというとアメリカ全土)にはある気がしています。

それはいってみれば"野暮ったく"もあるんですが、僕の性格や育ちや日本という国で生まれ育ったという特性上、やっぱりその野暮ったさは一生背負っていくんだろうなぁと思っています。

バブルの頃の日本人の服装や立ち振る舞いなどが野暮ったかったというのは、まさにその際たる例。
僕らはフランスやイタリアに憧れますが、あんな王道のかっこよさは出せないんだと思っています。😂

そんなわけで、
やっぱりアメリカっていいなぁ〜(でもヨーロッパにも行きたいなぁ〜)というお話でした。

ね?身も蓋もないでしょう?笑

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