アルゴリズムは語る

 「この人最近見ないな(SNS上で)」と思っていても、覗いてみると実はちゃんとアクティビティはあって、案外元気にやっている…ということは良くある。ただ単純に、自分がその人に関心薄な時期が続くことで、存在感がなくなっていただけなのだ。

加えてこれは SNS の近年の特性だが、自分にとって興味のある人の投稿ばかりがハイライト的に流れ、興味のない人の投稿は、タイムラインに現れる優先順位が徐々に下がっていくというアルゴリズムがある。これが繰り返されると、自分にとって観測外の人は、ある種ミュートかブロックをかけているかのごとく存在が希薄になり、いつか完全に「無」の人となる。

もちろん設定でどうとでも並び順なんて変えられるんだろうが、なんというか、残酷さもありながらこれはこれで面白い仕様であり、人間としての心理現象をトレースしているからこそ、僕はこの設定をそのまま採用している。

普通の人間社会でも、誰もかれもに注意を払う必要なんてないし、誰もかれもと仲良くする必要もないからこそ、心理的に目に見えている世界を AI がインターネット上で「さばいて」くれるということは、広告戦略とかは置いといて人間が実生活同様キャパオーバーしないための処世処理であり、ライフハック的サポート機能みたいなものなんだろう。

 鶏タマゴの理論になるが、"表示されなくなるから忘れる" のか、"忘れるから表示されなくなる" のか?…の判断基準が曖昧な部分も興味が湧く。思い出したついでに「忘れた」当時のことを遡ってみることで、自分にとって普段付き合う人間の何に惹かれ何に嫌悪しているのか?…を洗い出す分析材料になってくれたりもする。

この仕様は諸刃の剣で、もちろんある人にとっては僕自身が観測対象外→無の存在になることでもある。しかしながら、それくらいで良いんじゃないか。出会いを大切にしつつも、どこかで偏りは当然出てくるし、そこは皮肉にも AI のアルゴリズムが自分の本音をエスコートしてくれている、と捉えるくらいで良いんじゃないだろうか。

今日はこんなところで。

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