見出し画像

スタビライザー的思考操縦法

「もどかしい」気持ちにさいなまされる時がある。

 SNSを眺めていると、最近は特に不毛な議論が延々と展開されていたり、刺激の強い投稿が流れてくることで、気持ちの揺れを大きく感じ、タイムラインを見ながら同調したり、時には怒りを覚えたりする。

 ただ、不思議な事に、自分の場合は仮に「ネコの癒し動画」や「心温まる感動話」など、一見人畜無害なものを見た場合でも、ブラウザやスマホを閉じた後は、何故か悶々とした気持ちが残り続ける。
何となく「もどかしい」気持ちが尾を引くのだ。

 ***

「もどかしい」気持ちの源泉を一度深く追求してみたことがある。

すると、どうやら僕は「心を支配される」ことに強い拒否感を覚えるんだな、ということが分かった。

 心を整える「マインドフルネス」の反対語として、心ここにあらずな「マインドワンダリング」という概念がある。

SNSを覗いた後は、気づくといつの間にかその状態に陥ってしまっていることが多い。これが「もどかしい」の正体だったのだ。

 良いも悪いもなく、様々な種類の投稿が溢れんばかりに情報として入ってくることで、取捨選択の回路が一時的に異常をきたし、キャパオーバーになってしまっているのかも知れない。

きっと疲れているんだろう。

 そういうときは、何も見ずに眠る。「何もしない」を選択する。
情報を完全にシャットアウトする。

 怖いかも知れないが、意外と世界と自分との関わりにさして影響はないし、むしろ思考の断捨離が叶うことで、支配から逃れ開放された気持ちになるのが分かる。

もう一度、自然に世間と対峙したくなるのだ。

***

 『スタビライザー』は、揺れの激しさを抑えるために器具同士を支える安定化装置だ。

 僕は、自分の感情を見つめる時に、スタビライザーが自分の身体を支えているような想像をする。身体を動かす時も、中にバネが入っているような感覚を頭に浮かべながら、振りを大きく、かつゆっくりと丁寧に動かすようにしている。

これも不思議な事に、思考の安定化を大きく助けてくれる。

 外側の環境や他人はコントロールできない。
重要なのは自分が「どう受け取るか」を意識的にコントロールし続けることだ。自分の心の方向性は、自分の意思で決める事ができる。

 常にスタビライザーを心に留めておき、頭の中で操縦桿を握った状態を保ちながら過ごしていきたい。

今日はこんなところで。

貴重な時間の中 読んでくれてありがとうございます。 「スキ(いいね)」は非会員ユーザーさんもできるので、 押してくれるとすごく励みになります。 そしてぜひ大阪に来た際は COPY HOUSE へ!🏡