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シンキングインザレイン

 久しぶりにまとまった雨が、連日しんしんと降っている。

珍しいな、という思いを持ちながら、やっぱり悪くないな、と思う。

雨に停滞や膠着などのネガティブな印象を抱く人は多いとは思うが、何もしない静謐な時間に降る雨は、ひたすら自分の心を洗い流してくれるので好きだ。

雨の音とともに、窓越しに映る灰色がかったモノトーンの景色が、普段せき立てられるように色どりを追い求める自分の気持ちを鎮めてくれ、源泉的な立ち位置まで引き返させてくれる。

やまない雨はない、雨があるから晴れの大切さを味わう、といった、あくまで「晴れ」が主役のコントラストを求めている訳でもない。僕の場合は単純に雨模様が好きなんだろう。きっと幼少期に経験した、雨にまつわる思い出なども深く関わってくるのかも知れない。

何もかも溶けていく感覚。未来や過去への執着を捨て、ひたすら「今だけ」を見つめ続けるのに最適な環境。

賑やかな地方都市の一角で、静かに時を過ごし、普段埋もれがちな考えをそっと掘り起こし、巡らせるための大事なピースとして、僕にとって雨は欠かせない。

今日はこんなところで。

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