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リアクションのトレンド

 久しぶりに熱燗を飲んでいる。

近所のスーパーで年末に買った白鹿を自前の徳利に注ぎ、レンジで一定時間温める。この間が待ち遠しい。

ワクワクしながら出来上がった燗を手に持った瞬間、熱過ぎて思わず「あつっ」と声を出し手を離す。そう言えば、熱い時に耳たぶを触る…という行為がわりとポピュラーだった時代があったけど、最近聞かない。自分だけ?

 確か、人間の肌の中で耳たぶは体温が比較的低いから…という理由だったはず。当時(ってもいつかも忘れたが)漫画やドラマの中で見かけることが多く、何となく「皆そうするものだ」という文化的刷り込みに似たものが、知らずのうちに根付いていた気がする。

 ちなみに自分自身は、どんなに熱かろうと、生まれてこのかたそのリアクションに至ったことがないし、知人でそれをやっている人を見たこともない。

もちろん、たかが個人的な観測範囲なので、この白書があてにならないことは百も承知だけど、それでも自分自身、感覚としてこの「耳たぶを触る」行為にある種の "ファンタジー" を当時から覚えていたことは間違いないし、その感覚を何となく解ってもらえそうな人もいそうな気がするのだ。

耳たぶに限らず、その時代ごとに流行った「リアクショントレンド」ってのが他にもきっとまだまだあるんだろうな。そんなことを考えながら、ちょうど良い温度になった燗をぐいっとやりつつおでんをつつきながら、良い気分で夜を過ごしている。

今日はこんなところで。



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