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その商品は人を幸せにしているか?【Quest FM】冒険の書その9

モノを作って売ることはもう、特別なことではなくなりました。

規模や歴史に勝る大手メーカーにしかできないことも多々ありますが、大手じゃなければできないことはこの10年でうんと減ったように思います。

たとえば企画があれば形にしてくれる工場がありますし、販路だってネットを駆使して自分で開拓できます。SNSを活用すれば認知度を上げることもできますし、先立つお金がなければクラウドファンディングで先に売ってから製造することだってできるんです。

量産化による価格競争となれば大手に分がありますが、大手企業が社内稟議で通しにくいニッチなモノなら、そもそもライバルが存在しません。

10年前ならまだ「ベンチャーメーカー」は珍しかったですが、今なら誰にでもメーカーになれる可能性があります。



ある金属加工の工場を訪問したとき、取締役の方がおっしゃってました。

2020年の4月に初めて発出された緊急事態宣言以降、「モノを作りたいから相談に乗ってほしい」という問い合わせが殺到するようになった、と。

そのほとんどがモノづくりをこれまでしたことのない方々で、みなクラウドファンディングを通じて販売することを想定しているようでした。

経験もない、販路もない、需要があるかも分からない。でもクラウドファンディングで成功すれば赤字を出さずにモノが売れる。それを副業に、もしくは独立のきっかけにしたい、といったところでしょう。みな考えることは同じです。

裏を返せば、だれでもモノづくりができる世の中になったことの証でもあります。



そして「作ったモノをどう売ればよいのか」についても、検索すればたくさんヒントが見つかります。

オンラインショップの立ち上げ方。モールに出品する方法。SEOに関する知識。SNSの活用術。クラウドファンディングの紹介ページの作り方。広告運用術などなど。

その情報が役に立つかどうかはさておき、Tips的な情報は山のようにあふれています。ブログやオウンドメディアは「役に立つ情報」がよく読まれることから、その種の情報が検索にヒットしやすいんですよね。

ただ、個人的には「作ったモノをどう売るか」の前に「なぜそれを作るのか」のほうがはるかに大事だと思うんです。

これだけモノがあふれた世の中で、本当にそれが必要とされているのか。世の中に送り出す価値のあるものなのか。世の中はさておいても、自分自身が本当に切望するモノなのか。

そうした自問自答を経て、それでも作ったほうがいいと思える強い動機があるのかどうか。ただモノを作るだけでは売れない時代だからこそ、強く問われるように思います。

もちろん、動機の中身については人それぞれ。でもせっかく作る以上は「人の役に立つ」以上に「人の暮らしを豊かにする」という視点を忘れずにいたいですよね。(自戒を込めて)



思えば、去年買ったAnkerの「Nebula Capsule II」というモバイルプロジェクターは、わが家の暮らしを本当に豊かにしてくれました。

もともとはキャンプに出かけたときに「まだ小さい子供が退屈しないように」という目的で購入したものでしたが、最近は家の中で使う機会が増えました。

週末を控えた金曜日や土曜日の夜、寝室の天井に映画を映したり、Youtubeで見つけたハワイの星空を映したりして、家族のひとときを堪能しているんです。

わが家では「ナイトシアター」と呼んでいるのですが、ずっと遊んでいたくてなかなか寝ようとしないわが子も「ナイトシアターやろう」と声をかけると、すぐにお布団に入ってくれます。


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▲最近、天井に映した「トムとジェリー」


この「Nebula Capsule II」を「Android TVで動くバッテリー内蔵の小型プロジェクター」とだけ説明すると素っ気ないのですが、本質は「家族みんなで天井を見上げて楽しめる映写機」だと思うんですよね。

それこそ映像を映し出す機械は大昔からあるわけですが、改めて「Nebula Capsule II」を使ってみると、ただのプロジェクターではなく、わが家の日々を豊かにしてくれるモノだと実感しました。

メーカーの回しものではないただのユーザーなのですが、ぜひ使ってみてほしいなと思います。


Amazonで買えます ▼


Rentio で借りて試して、気に入ったら買うという手も ▼


Podcastでも存分に魅力を語ってます ▼


Paodcast の書き起こしもあります ▼


以上、Quest FM の DJ Atsushi でした。


【松岡厚志 PROFILE】

ハイモジモジ代表。書類収納の決定版「WORKERS'BOX」ほか、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを発信している。フリーライター、ネーム・デザイナー(ネーミングの専門家)、モノづくりするラジオ局「Quest FM」のDJ Atsushi、御茶の水美術専門学校非常勤講師などの顔を持つ。

Web Site >>> https://www.atsushi-matsuoka.com/
Twitter >>> https://twitter.com/513MHz
Company >>> https://www.hi-mojimoji.com/
Name Designer >>> https://www.name-designer.tokyo/
Quest FM >>> https://quest-fm.com/

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