北欧フィンテック：レポート発行記念イベント(2021年4月21日)

2020年、北欧のテック系スタートアップは記録的な額の投資を受けました。日本から北欧テック系スタートアップへの投資は、2016年以来右肩上がり。フィンテックはその先頭を走っています。 

この度、イノベーション・ラボ・アジアが、特に日本進出や日本からの投資に意欲的な24の北欧のフィンテックスタートアップについてまとめた日本語レポート“北欧フィンテック”を発行したことに伴い、2021年4月21日にオンライン記念イベントを開催しました。

プログラムは以下の通りです。

17.00 - 17.05 オープニング：ニコラス・カルヴォネン ノルディックイノベーションハウス東京
17.05 - 17.15 日本における北欧のエコシステム：塩野 明子　ノルディックイノベーションハウス東京
17.15 - 17.30 日本から北欧への投資傾向について：オリバー・ホール　イノベーション・ラボ・アジア
17.30 - 17.40 北欧のフィンテックエコシステム： シモン・スコー、コペンハーゲンフィンテック
17.40 - 17.50 日本のフィンテックエコシステム：鬼頭武嗣　一般社団法人フィンテック協会
17.50 - 18.00 北欧フィンテックの魅力：小野寺 貴弘 DNP マーケティング・決済プラットフォーム本部
18.00 - 18.35 北欧のフィンテックスタートアップによるピッチ（数社）
18.35 - 19.00 質疑応答、北欧への誘い、終了のご挨拶

冒頭の関係各団体からの発表では、ノルディックイノベーションハウス東京の塩野が、日本における北欧エコシステムの現状について全体的なことを説明。続いてイノベーション・ラボ・アジアのオリバー・ホール氏が、日本からの北欧スタートアップへの投資が高水準に推移している現状について発表しました。 

 
次にコペンハーゲンフィンテックのシモン・スコー氏が登壇。同団体は、金融機関、スタートアップ、大学など３００のメンバーを抱え、北欧フィンテックの世界へのゲートウェーとしての役割を担っていること、また、日本市場を重視している理由として、持続可能な社会への高い意識、高度なデザイン性、積極的なデータ活用などの北欧フィンテックの特徴が、日本市場と非常に親和性が高いと認識していること、などをお話いただきました。 

また一般社団法人フィンテック協会の代表理事副会長、鬼頭武嗣氏からは、同協会の活動について、金融サービスのオープンイノベーションを促進するための業界・政策への提言や分科会ごとの活動内容、さらに海外パートナーとの連携の現状についてお話いたただきました。 

DNPの小野寺貴弘氏からは、同社とフィンテックとの関わりについて、またなぜ特に北欧のフィンテックに注目をしているかなどについて、お話いただきました。 

次に北欧フィンテック6社によるピッチが行われました（録画）。

DigiShares 🇩🇰 

Bjorn Holta氏, VP of Business Development

ブロックチェーン技術と伝統的な金融商品の融合し、発行者と投資家が金融取引を完了するためのダッシュボードを提供。日本では現在、不動産業におけるPoCを行うパートナー、及び証券会社との連携を模索中。 https://digishares.io/ 

Pie Systems 🇩🇰 

Yuichi Tada氏, Business Development

海外ショッピングでの免税処理を、店舗にも個人にもシンプルにするツールの提供。日本では現在、同社製品を導入していただける小売店舗、大型モールなどの戦略的パートナーを探しているとともに、POS連携の可能性を模索しています。 https://www.pievat.com/ 

Concordium 🇩🇰 

Makoto Ora氏, 日本担当

革新的なプロトコールレベルのIDフレームワークを用 いた次世代ブロックチェーンの提供。今年の1月に最後のテストネットをリリース。6月にメインネットを開始予定。当社は開発者最優先、日本でも現在、開発者を募集中。 https://concordium.com/ 

agroclimatica 🇩🇰

Lars Saquero Moller氏, Managing Director

農業系投資のリスク管理サービスと投資機会を数値化して提供。農業にデジタル化を持ち込むことで、限られた金融サービスしか受けられない農家の現状、気候変動の影響、農業従事者の高齢化など、農業・農家を取り巻く課題解決に貢献します。日本では現在販売先パートナーを探しています。http://agroclimatica.com/ 

Greater Than 🇸🇪 

Sten Forseke, 創始者

AIを活用してドライバーの個別リスクを評価、保険料設定と自動車事故補償予想を提供。１キロの走行データで、事故や請求金額を高い精度で予測。すでに108カ国でデータ収集をしており、７つの特許も取得。保険会社のコスト削減に大いに貢献します。日本では現在、人材を募集中。 https://greaterthan.eu/ 　

Rundit 🇫🇮 

Pekka Viilto氏, 共同創始者

VC、ファンド管理者向けに、投資管理と投資レポート作成のスマートソルーションを提供。日本では現在VC、証券会社などの顧客を探しています。 https://rundit.com/

ピッチに続き、各スタートアップ代表者のライブ出演による、質疑応答がありました。 

閉会にあたり、コペンハーゲンフィンテックのトーマス・クロー・イェンセンより挨拶がありました。”これまで数年かけて日本市場の皆様と関係構築をしてきた中で、日本のステークホルダーの北欧への関心の高さが感じられ、我々も大きなポテンシャル感じています。今年はぜひ、具体的なパートナーシップが生まれる実りの年となればと思っております。これからもどうぞよろしくお願いします。” 

 当日は大変多くの日本のステークホルダー様にご視聴いただきありがとうございました。このイベントが、新しいコラボレーションやパートナーシップのきっかけとなれば幸いです。

🗒　For an English report, visit here.
🎞　イベント録画はこちらから↓

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