のらねこま

ネコに小判。ネコにおカネの価値はわからない。でもネコのほうが正しかったりするのでありま…

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ネコに小判。ネコにおカネの価値はわからない。でもネコのほうが正しかったりするのであります。おカネを有難がって、おカネに振り回されるのは人間だけ。※コメントへの返信は致しませんのでご了承ください。

マガジン

  • ベーシックインカム関係

    ベーシックインカムに関連するショート記事をまとめました。以前から書いていた記事をまとめてみたものです。記事は時々入れ替わります。

  • 通貨制度など

    通貨制度のしくみ、通貨改革など

  • ヘリコプターマネー関連

    ヘリコプターマネー関連の記事をまとめました。近い記事は「ベーシックインカム関係」にもあります。過去の記事をまとめました。

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最近の記事

悪いベーシックインカムとは

ベーシックインカムはどれも同じではありません。目的・思想によっては、大衆にとって有害なベーシックインカムも存在すると考えています。あらかじめ十分に注意しておく必要があると思います。具体的には2つ想定しています。  ①平等に貧しくなるベーシックインカム  ②大衆を最低生活に縛り付けるベーシックインカム ①平等に貧しくなるベーシックインカム 日本は成長しない、と主張する人達(左派にいる)がベーシックインカムを主張するとそうなるリスクがあります。彼らは「人口が減少すれば必ず

    • ベーシックインカムなきユーロ圏は搾取社会

      欧州はグローバリズムによって分断・破壊されつつあります。統一通貨ユーロはさらに問題は深刻化しています。欧州の破壊を止めるには、ベーシックインカムを導入するしかありません。また、ユーロだからこそ絶好の機会だとも思います。 資本主義グローバリズムが欧州で猛威を振るっています。貿易障壁の撤廃によって競争力の高い国がユーロ通貨を通じて富を独占する。つまりギリシャ、イタリア、スペインなどのおカネがドイツに吸い上げられ、ドイツ1人勝ちを生んでいます。労働資源の移動の自由化により移民が続

      • 銀行の信用創造が有効だったのはなぜか

        銀行の貸し出し(=信用創造)とは、銀行が保有している現金を誰かに貸すのではなく、新たに預金通貨を発行してこれを現金と同等であるとして、預金を貸し出します。これは銀行のバランスシートから明らかですが、この行為は、銀行が保有する現金の何倍ものおカネを貸し出すことになりますから、つまり、無からおカネを作って増やしている、いわば「打出の小槌」を銀行は振っているわけです。これが信用創造です。 こんな、怪しげな事が許されてきたのはなぜなのか。それは、銀行制度が「かつて」、経済成長にとっ

        • 通貨改革なければリフレ派もケインズ派も失敗

          リフレ派とケインズ派は何やら仲が悪く、互いに「お前の考えは効果がない」と非難しあっていますが、現在の通貨制度(準備預金制度)を改革しなければ、リフレ派もケインズ派もダメでしょう。 リフレ派の場合。アベノミクスで日銀が金融緩和してますが一向にデフレが解消する気配はありません。量的緩和しても世の中のおカネはあまり増えていません。増えても実体経済ではなくマネーゲームへ流れ込む始末です。世の中のおカネが増えないから労働者の賃金も増えないし消費も増えない。従って、有効需要が増えないか

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        記事

          日銀は絶対に倒産しない

          日銀が国債を買い入れて損失を出すと、日銀が倒産すると思う人がいるようです。しかしどんな無茶苦茶な状況になっても日銀が倒産することはありません。なぜなら日銀は「発券銀行」(現金を発行する銀行)だからです。 そもそも会社はどうして倒産するのでしょうか。それは会社が現金を発行できないからです(笑)、というのは半分冗談ですが、半分は本当です。 ときどき「黒字倒産」という話を聞きます。黒字倒産とは何でしょう。黒字ですから、売り上げはあるし、売り上げ利益もある。儲けが出ているわけです

          日銀は絶対に倒産しない

          お知らせ

          ネコに小判。ネコにおカネの価値はわからない。でもネコのほうが正しかったりするのであります。 おカネを有難がって、おカネに振り回されるのは人間だけ。経済の本質はおカネではない。大切なのは生活に必要なモノであって、おカネが幾らあってもモノが無ければ人は不幸になる。そこを原点に経済のあるべき姿を見つめ直してみたいと思います。 このノートは2月25日から始めたばかりです。記事は順次増やします。過去記事も含めてアップします。ホームページやツイッターで以前から発信しておりますので、も

          AI・ロボットによる失業問題 リンク

          人工知能やロボットによる失業に関連する記事へのリンクです。 日本の労働人口の49%がロボット等で代替可能(野村総研) 仕事の47%はAIに奪われ、格差は拡大する:米政府報告書(WIRED) 賃上げならロボ導入?米マクドナルド「時給15ドルの戦い」(日経新聞) 欧州のロボットは「電子人間」、社会保障費の負担も(ロイター)

          AI・ロボットによる失業問題 リンク

          雇用を守ってもユートピアには至らない

          古来より人々の夢はユートピア(理想郷)にありました。そこはおカネを稼ぐためだけにおこなう無味乾燥な労働から解放され、人々が自らの関心や興味だけで、自由に活動できる社会でしょう。こうしたユートピアはSF小説としては、高度な機械文明に支えられた社会として描かれてきました。たとえば人工知能を備えたロボットが人間の代わりに、労働を担う社会です。 そして今日、人工知能の飛躍的な進化と完全自動生産工場の実用化がいよいよ現実味を帯びてきました。人間が無意味な労働から解放されるユートピアに

          雇用を守ってもユートピアには至らない

          ベーシックインカムは再分配ではなく分配

          多くの人はベーシックインカムを再分配だと考えているようです。しかし、その本質は再分配ではなく「分配」なのです。経済を「消費者」と「生産者」から成るとした時、技術的失業によって何が生じるか考えてみましょう。 人工知能や自動生産工場が導入されると、生産者サイドにおける財の生産量は維持、あるいは増加します。同時に人手が余剰となるため労働者は解雇されます。すると、賃金として生産者から消費者に流れ込む通貨量が減少します。 消費者サイドでは、生産者から流入する通貨量が減少するため総購

          ベーシックインカムは再分配ではなく分配

          「ベーシックインカムの財源は消費税」に反対

          ベーシックインカムの財源として、消費税を当てるべきと主張する評論家もいます。しかし自分は消費税や所得税のような家計への課税をベーシックインカム財源にすることには賛同しません。なぜなら、おカネの循環ルートを考えると不自然だからです。 技術的失業で通貨循環に生じる問題は、企業から家計へのおカネの流れが減少することにあります。つまり、人手が余ると失業者が増え、企業から家計へ賃金として流れ込むおカネの量が減少してしまいます。これがデフレ不況の原因となります。では、家計へ行かなかった

          「ベーシックインカムの財源は消費税」に反対

          無料コンテンツ騒ぎ

          先日TVタレントが自分の趣味で出版している絵本を無料公開したことに端を発して、ネット上でちょっとした炎上騒ぎがあったそうです。このタレント、黙って無料公開すればいいものを、ブログで「コンテンツを有料で販売するのは糞ダセー」と受け取れる書き込みをしたようです。これはコンテンツを有料で販売している人のプライドを傷付けるでしょうね。炎上はムリもないかと。 一方、これを受けて、無料でコンテンツを提供することに対する批判の声があがりました。無料でコンテンツを提供する人が増えると、有料

          無料コンテンツ騒ぎ

          負の所得税よりベーシックインカムが良い

          民進党が負の所得税(給付付き税額控除)を日本型ベーシックインカムと偽称しつつ政策として打ち出しました。しかし負の所得税よりベーシックインカムとしてきちんと給付金を支給するの方がデフレ脱却に効果的だと思います。 ところで、サラリーマンなら必ず経験がある「年末調整」ですが、これは払いすぎた税金が還付されるもので、実際には何ら得をしていません。しかし大部分の人はこれを「得した」と感じるのではないでしょうか。こうした心理が人々の購買欲を刺激します。一方、年末調整が行われず、毎月差し

          負の所得税よりベーシックインカムが良い

          分配の平等が当然な時代になる

          「富を平等に分配する」という考えは、共産主義の考えだとして条件反射的に拒否する人は多いと思われます。冷戦時代のプロパガンダが未だに人々に強烈な暗示を与えているようです。 あるいは、働いても働かなくても同じ分配を得られるなら人間は働かなくなる、あるいは人々の競争意識を阻害し、やる気をそぐと信じられています。確かに悪しき平等ではうまく行かない。では、平等主義がなぜうまく機能しないのでしょう。 古い時代の社会では、富の大部分が人間の労働によって生産されていたからと考えられます。

          分配の平等が当然な時代になる

          途上国のBI財源は消費税が適している

          インド政府がベーシックインカムの導入に前向きだと言います。日本のような先進国とは異なり、途上国がベーシックインカムを採用する場合の財源は消費税が適していると思います。 途上国と先進国はどこが違うのでしょうか。生産能力つまり生産資本の量に大きな違いがあります。途上国はインフラ設備、工業設備、農業設備のような生産設備が十分ではありません。労働力人口は多いのですが現代社会では人間ではなく設備(機械)が生産の大部分を担いますから、たとえ人口が多くても1人当たり生産力としては決して高

          途上国のBI財源は消費税が適している

          ベーシックインカムは技術的失業で説得

          人工知能やロボットによる大量失業問題に関する世論の認識はまだまだ相当に低いようです。この問題の深刻さを理解すれば、ベーシックインカム的な政策(例えばヘリマネ)が、たとえ部分的にでも不可欠であることを必ず理解するはずだと思います。 米国政府や野村総研のレポートによれば、20年後には人工知能やロボットが労働者の仕事の半分を代替可能だといいます。その人数は日本の場合で3000万人にも達する。もちろんそれは最大数であって必ずそうなるわけではありません。しかしその1/3の1000万人

          ベーシックインカムは技術的失業で説得

          マクロ政策で企業の内部留保を増やすべき

          以前は「企業の内部留保は問題だ」と思っていました。しかし考えを変えました。もちろん企業が内部留保を増やす行動を推奨するのではありません。「マクロ政策として企業の内部留保を増やすことが重要だ」と考えるようになったのです。 日銀による金融緩和でデフレを脱却できない状況を見てもわかるように、銀行にカネを積んでも経済は動きません。企業はカネを借りてまで投資を行わないからです。いくらゼロ金利と言ったところで、銀行は金利ゼロでカネは貸さない。しかも銀行から借りたカネは必ず返さなければな

          マクロ政策で企業の内部留保を増やすべき